― 藻類の突然変異体の創出と表現型解析を通して、中性子育種の学術的価値の確立と、長期的な研究連携を推進 ―

ケンブリッジ大学のJenny Zhang博士(撮影:Dasha Tenditna)
株式会社クォンタムフラワーズ&フーズ(本社:茨城県水戸市、代表取締役CEO:菊池 伯夫、以下「QFF」)は、ケンブリッジ大学との共同研究を開始しました。本共同研究では、特定のシアノバクテリア(藍藻)および渦鞭毛藻(うずべんもうそう)種を対象に、中性子誘発突然変異の特性を検証するとともに、新規形質変異体の創出を目指します。
本研究の目的は、Jenny Zhang博士(Zhang Lab, Yusuf Hamied Department of Chemistry)の研究プロジェクトで活用可能な新たな変異体系統を作出し、その表現型を解析・特徴付けることにあります。同時に、シアノバクテリア(藍藻)および渦鞭毛藻における表現型の多様化に対して、QFFの中性子育種技術の有効性を評価します。将来的には、ケンブリッジ大学および関連する学術ネットワークとの長期的な研究連携や論文発表につながるパートナーシップの構築を視野に入れています。
■ 背景と目的
シアノバクテリア(藍藻)および渦鞭毛藻は、光合成、生理応答、細胞機能、多様な環境適応性などの観点から重要な研究対象です。近年では、基礎生物学にとどまらず、バイオものづくり、環境応答解析、持続可能な素材・エネルギーに関する研究など、幅広い分野で注目を集めています。
一方で、これら藻類においては、有用な表現型を持つ変異体を効率良く取得し、その形質を体系的に解析することが技術的な課題となっています。
今回の共同研究では、中性子線照射によりシアノバクテリア(藍藻)および渦鞭毛藻の幅広い変異を誘発し、新規形質を示す変異体を取得するとともに、それらの表現型を詳細に解析することで「中性子誘発突然変異」の研究ツールとしての有用性を検証します。
加えて、QFFの中性子育種技術が、シアノバクテリア(藍藻)および渦鞭毛藻の表現型多様化に果たす役割を明らかにし、今後の学術研究および応用研究の新たな可能性を切り拓きます。
■ 共同研究の内容
本研究では、以下の活動を通じて変異体の作出と評価を進めます。
- 特定のシアノバクテリア(藍藻)および渦鞭毛藻種への中性子線照射
- 新規形質変異体の取得に向けた条件の最適化
- 得られた変異体の表現型解析および特徴づけ
- 中性子誘発突然変異の変異傾向と有用性の評価
- 研究プロジェクトでの活用および将来的な論文発表の推進
本研究の成果は、学術的知見の創出にとどまらず、関連する学術ネットワークとの共同研究や論文発表に直結し、当該分野のさらなる発展に大きく寄与します。
■ 中性子線技術の特長
中性子線は、点変異に加え、欠失・挿入・構造変異といった多種多様な遺伝変異を誘発できる特長を持ちます。QFFの中性子線技術は、生存率を維持しながら変異の多様性を確保しやすいため、1個体あたりの変異数を抑えながら、効率的に有用変異を探索することが可能です。
また、本技術は遺伝子組換えを伴わない非GMO技術です。そのため、基礎研究における変異体作出にとどまらず、将来的な応用研究や社会実装を見据えた研究基盤として、大きな展開力を秘めています。

QFFの中性子線スピーディ育種(R)️技術のメカニズム
■ 今後の展望
本共同研究は、シアノバクテリア(藍藻)および渦鞭毛藻における中性子誘発突然変異のメカニズムを解明し、表現型の多様化を実現する新たな育種・研究アプローチを切り拓くものです。
QFFはこれを機に、ケンブリッジ大学との強固な協力体制をさらに発展させ、広範な学術ネットワークを巻き込んだ長期的な研究連携や、世界に向けた論文発表を強力に推進してまいります。
今後は、本研究の成果を礎として、藻類・微生物分野における中性子線育種の学術的・産業的価値を最大化させ、基礎研究から応用展開まで、社会に貢献する革新的な研究基盤の構築を目指します。
■ 代表者コメント
ケンブリッジ大学
Jenny Zhang - Zhang Lab, Yusuf Hamied Department of Chemistry
「私たちは、光合成微生物に対してこの中性子育種技術がどのような可能性を示すのか、大きな期待を持っています。これらの微生物の中には、変異体の導入が非常に難しいものも含まれます。本技術が、従来手法では実現が難しかった新たな表現型の創出につながり、科学研究のみならず将来的なバイオテクノロジー応用にも新しい道を開くことを期待しています。」
株式会社クォンタムフラワーズ&フーズ
代表取締役CEO/CTO 菊池 伯夫
「今回の共同研究は、藻類分野における中性子育種技術の可能性を学術的に評価する重要な取り組みです。新規形質変異体の創出と表現型解析を通じて、基礎研究に貢献するとともに、ケンブリッジ大学および関連研究ネットワークとの長期的な連携を発展させていきたいと考えています。」
■会社概要

[表: https://prtimes.jp/data/corp/130495/table/41_1_c5662d2f3abbc7bf188ff594e9e8cf68.jpg?v=202604161045 ]
<本件に関するお問い合わせ先>
株式会社クォンタムフラワーズ&フーズ
CMO(マーケティング・営業責任者):内藤
E-mail:shunsuke.naito@qff.jp Tel:03-6661-1611
※1 花や野菜、穀物などの植物の場合、 最短1年で新系統を創り出せます。従来技術では3~5年以上かかります。(品種登録に至るまでには収量性や市場性などさらに調査が必要です) ※2 ラボレベル