2015年夏「MORIUMIUS(モリウミアス)」として開業予定
宮城県石巻市雄勝町の地元住民と、石巻を中心に体験型教育支援を行う公益社団法人sweet treat 311(所在地:宮城県石巻市、代表理事:立花 貴)と「ぬくもり実行協議会」は、株式会社JGマーケティング(本社:東京都千代田区、代表取締役:佐藤大吾)のクラウドファンディングプラットフォーム「ShootingStar(シューティングスター)」にて、「雄勝学校再生プロジェクト」の資金の一部を募るプロジェクトを、2013年9月より12ヶ月連続で行い、日本で初めて12ヶ月連続で目標を達成し、合計1,700万円を集めることに成功しました。また、その資金を使い再生される廃校を、複合体験施設「MORIUMIUS(モリウミアス)」として、2015年夏に開業いたします。
2013年4月から開始した「雄勝学校再生プロジェクト」は、旧桑浜小学校(築90年、2001年閉校)を、こどもたちの複合体験施設に生まれ変わらせるプロジェクトです。重機をつかわず、なるべく人の手で改修を行いたいとの思いから、日本全国、さらに海外から集まった約2500人のボランティアが、現在も作業を続けています。
2013年9月からシューティングスターにて開始したプロジェクトでは、「12ヶ月連続でファンディングを達成する(日本初)」、「毎月テーマを変え、場やプログラムをブロックにわけて資金を募る手法を“ブロックファンディング(※)”として実施する(世界初)」という2つの新しい試みに取り組んで参りました。
<クラウドファンディングの結果について>
● 12ヶ月間の合計目標金額1580万円に対して、1700万円(108.3%)獲得。
● 12回のファンディングでのサポーターは、26都道府県から、延べ1084人に及ぶ。
● サポーター一人あたりの寄付額は、15,800円。
● 好まれたギフトは学校再生に関わるもので、「改修ツアー」や「屋根オーナー」「ファウンダー」が最も人気。雄勝の海の幸「ホタテ」「牡蠣」などの産地直送ギフトや、東京でその味が楽しめる「TOKYO雄勝レストラン」なども人気を集めた。
<ブロックファンディングの内訳>
※ブロックファンディングとは
「ブロックファンディング」とは、シューティングスターが世界で初めて導入した、募集総額を複数回に分割し大型資金を 調達する手法です。従来のクラウドファンディングは少額資金を募るのが一般的ですが、プロジェクトオーナーはプロジェクトを達成しやすく、サポーターは従来通りの小額資金提供でもプロジェクトに参加し易い仕組みです。
<MORIUMIUSについて>
URL: http://www.moriumius.jp
Facebook:https://www.facebook.com/moriumius.ogatsu
「MORIUMIUS」では、全国、そして世界のこどもを対象に、山と海がつながる豊かな自然が残るリアス式海岸での漁業、海と密接に関連する森の生活、平らな土地の少ない中でも恵みをもたらす農業を、一次産業従事者との交流を通じて体験するプログラムを提供します。また、海、森、田畑での産物をこどもたちが料理をしたり、雄勝が誇る硯石の工芸などの体験を通じ、自然の循環やその中で生きる力(サステナブルに生きる力)を身につけることができます。
また、「MORIUMIUS」は、宿泊施設やレストラン、コミュニティスペースも設けた滞在型の学び施設に再生します。レストランでは地元のお母さんたちが滞在者に料理を振る舞ったり、本物の漁師がプログラムの講師となったり、住民との交流や、まちづくりに関わる、地域の施設となります。企業研修やアーティストによるレジデンスなどの機会創出にも繋げ、訪れる人が住民と共にまちをつくる事を目指します。
■名称の由来
「モリ」は、雄勝の緑豊かな森、杜、守。守ることの大切さを表しています。「ウミ」は、雄勝の穏やかで澄んだ海、生み=産み、熟み。何かを生み出し、熟成させていくことの大切さを表しています。そして「アス」は、明日のことであり、英語の「us=私たち」。これからの時代をたくましくしなやかに生きてほしい、という願いを込めています。
■コンセプトと体験プログラム
コンセプト:(自然 + 一次産業) × こども = 未来をつくる
体験プログラム:8つのプログラムを予定しています。
1. 漁業体験:ホタテやカキ、ホヤ、わかめといった養殖漁業を体験
2. 林業体験:下草刈りや枝打ち間伐を通じ森の整備を体験
3. 農業体験:土作り~種まき~間引き~雑草取り~収穫など野菜や米づくりを体験
4. 料理体験:田畑や海で収穫した新鮮な食材を使った料理を体験
5. ものづくり体験:日本を大業する雄勝硯を使ったクラフトづくり体験
6. 自然体験:水源探しやトレッキングといった自然体験
7. IT体験:iPadを使い、MORIUMIUSでの体験を動画で記録し編集することを体験
8. キャンプ:食事や住まいを自ら作り豊かな森の中での生活を体験
■料金 : こども 6,400円、大人8,000円(1泊2食付)
■初年度宿泊者目標 : 3,500人
宮城県石巻市雄勝町について
リアス式の美しい三陸海岸に面した雄勝町は森と海と水に恵まれ、東日本大震災前は約4,300人が暮らす活気あふれる町でした(石巻市全体の人口は15万人)。帆立や銀鮭、牡蠣やホヤなどの養殖を中心とした漁業をはじめ、国内生産量の9割を占める雄勝硯(東京駅の復元改修工事の際に雄勝産の天然スレートが使われました)や、国の重要無形文化財である室町時代から伝わる雄勝法印神楽など、自然と文化、そして生活の営みの凝縮が、この町にはありました。東日本大震災で甚大な被害により人口の約8割が流出し、現在の人口は約1,000人です。しかし、雄勝町で生きる人たちは、全国各地から様々な分野のプロフェッショナルたちが集まり、新しい日常へ向けての確かな歩みを一緒に始めています。
公益社団法人sweet treat 311について http://sweettreat311.org/
東日本大震災における被災地のこどもたちを笑顔にする支援活動を行うため、有志によって2011年4月設立。 “sweet treat ”には、 「優しいケアを」という想いが込められています。東北のこどもたちの未来を、こどもたち自身の手で描ける日まで。私たちは地元の方々と共に、全国の支援者や企業の皆様と一緒になって、こどもたちの未来のための支援活動を続けさせていただきたいと思っています。
ぬくもり実行協議会について
旧・雄勝町立桑浜小学校を再生させるため、区会長、診療所医師、役場職員、教員、漁師など地元住民が中心となり2013年4月に結成されました。sweet treat 311はその事務局となり、MORIUMIUSの開発や運営について協議しています。
クラウドファンディングプラットフォーム について http://shootingstar.jp/
ノーベル医学生理学賞を受賞された山中伸弥京都大教授や、最高齢でエベレスト登頂を達成した三浦雄一郎氏が資金を募ったNPO向けクラウドファンディングサイト「ジャストギビング」を運営するチームにより2013年6月12日に立ち上げられたクラウドファンディングプラットフォームです。クラウドファンディングは、現在世界的に注目されている資金調達方法のひとつで、日本においても、東日本大震災をきっかけに多くのプラットフォームが誕生しています。