Contentsquareの「2026年 デジタルエクスペリエンス・ベンチマーク」が解き明かす、デジタルコマースと消費者のオンライン行動を形成する新たなパターン
拡大し続けるAIの影響により、消費者がブランドを発見し、評価するプロセスが根本的に変化しています。発見は上流へと移行し、注目を得るためのコストが上昇する中、デジタル体験が数秒で評価されるようになりました。990億ものセッションの分析に基づく、Contentsquareの「2026年デジタルエクスペリエンス・ベンチマーク」の最新データによると、カスタマージャーニーが短くなる一方で、顧客の期待が高まっているため、顧客体験の小さな改善が、「一時的な訪問」と「長期的なロイヤルティの構築」の違いを生むことが明らかになりました。
AIによって発見チャネルとトラフィックの構成が変化
今年のユーザー行動として特徴的なこととして、AIが紹介するソースがトラフィックの構成に新たに加わった点が挙げられます。2025年の第4四半期において、こうしたAI経由のトラフィックが全体に占める割合は0.2%に過ぎなかったものの、632%増を記録し、急速に拡大しています。このように、AIの直接的なシェアは依然として少ないとはいえ、その影響はすでに従来の主なチャネルに及んでいます。「AIによる概要(AI Overview)」によって、クリックなしで答えが得られるようになったため、オーガニック検索経由のトラフィックは9%減少。消費者がブランドにたどり着く方法に構造的な変化が生じていることを物語っています。

オーガニックのトラフィックは9%減少。AI経由のトラフィックは全体に占める割合は小さいが昨年比で632%増加
重要なのは、AIに導かれた訪問者は購買意欲が高いということです。コンバージョン率もこの変化を裏付けています。AI経由のトラフィックのコンバージョン率は前年比55%増の1.3%に上昇し、購買意欲が高い訪問者をもたらす「検索」のような従来のチャネルと同じような役割を、AIが担い始めています。AIの影響は、発見が起こる場所だけにとどまらず、訪問者のタイプや購買意欲の高さにも及んでいます。

AI経由のトラフィックのコンバージョン率は前年比55%増の1.3%
また、AIの影響を受けたソース全体で直帰率が改善され、AI経由の訪問では直帰率が5%減少しています。一方、有料検索とオーガニック検索経由の訪問でも直帰率に改善が見られました(有料検索で3%減、オーガニック検索で4%減)。
注目を得るためのコストは上昇の一途
訪問者数の減少にもかかわらず、ブランドは獲得により多くの費用を投じています。過去3年間で、1訪問あたりのコストは30%上昇し、前年比では9%増を記録。一方、全体的なトラフィック量は前年比4%減少しています。このように獲得コストが上昇する中、一つひとつの訪問と、それに伴う顧客体験がこれまで以上に重要になっています。
訪問者の許容度が低下し、関心を維持し続けるのが困難に
訪問者のサイト滞在時間が7%減少しています。これは、カスタマージャーニーの成否がより短時間に決まることを浮き彫りにしています。また、関心が向けられる期間が短くなり、フリクションに対する許容度も低下しています。

訪問者のサイト滞在時間が昨年比で7%減少
ただし今回のベンチマークでは、小さな改善が大きな影響をもたらすことが示されました。ページあたりのレイジクリック*が1.5ポイント減少しただけで、セッションあたりの閲覧ページ数が1ページ増えるなど、エンゲージメントが深まります。注意が短時間に集中する環境では、顧客体験の小さな改善の影響がより素早く増幅されるためです。
*レイジクリック…ユーザーがフラストレーションや怒りを感じ、ウェブサイトやアプリの要素をクリックすること

レイジクリックが少ないほどページビューが増え、エンゲージメントが高まる
ブランドの成否を決定する瞬間を生む「会話」
カスタマーサポートにおいて、あらゆるインタラクションが重要な意味を持ちます。人間とAIボットが連携する場合、顧客からの問い合わせの57%が解決されますが、ボットのみの場合、解決率は29%にとどまります。
また、訪問中の顧客のセンチメントを測定することが非常に重要であることが証明されています。多くの会話の始まりがネガティブであるものの(特にEメールでは64%)、センチメントの改善に成功したインタラクションでは、問題が解決される確率が2倍以上高くなります(28%から67%に上昇)。このように、経験を積極的に好転させる機会を会話が提供することが明らかになりました。こうした瞬間は問題を解決するだけでなく、顧客がブランドをどのように認識して信頼し、利用を繰り返すかどうかを決定づけます。

顧客の感情がポジティブであるほど問い合わせの解決率が高くなる
「今やブランドは、人間とAIエージェントの2層からなるオーディエンスを相手に事業を展開しています。これは従来のルールを覆すものです。AIトラフィックが占める割合は今のところ小さいものの、圧倒的に高い購買意欲を示すサインがすでに見られます」と、Contentsquareのマーケティングおよびパートナーシップ担当最高責任者のJean-Christophe Pitieは語っています。
「今日の成功は、ブランドが顧客体験のギャップやフリクション、ミスマッチをいかに早く察知し、顧客が気付く前に修正できるかによって決まります。優れた顧客体験とは、押しつけがましいものではなく、的確で一貫している体験を意味します。そのような満足度の高い顧客体験は、小さなイライラの原因を取り除くことで実現できます」
最新のユーザー行動に関するインサイトを、2026年のマーケティング戦略に活用
2026年版デジタルエクスペリエンス・ベンチマークは下記からダウンロードいただけます。
最新のユーザー行動の変化を、2026年度の戦略の策定にお役立てください。
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Contentsquareのプレスリリースは下記からもご確認いただけます。
>> Contentsquareプレス・ニュース
調査方法
Contentsquareの「2026年 デジタルエクスペリエンス・ベンチマーク」では、世界中の6500のウェブサイトから収集された、990億を超えるセッションと5000億のページビューに加え、2200万件に及ぶカスタマーサービスを通じた会話を分析し、2024年と2025年の第4四半期(10月~12月)のインサイトを比較しました。コンバージョンのベンチマークでは、コンバージョンのデータを収集するサイト(製造、小売、通信、旅行・ホスピタリティ)のみが含まれています。また、匿名性を確保する厳格な集計方法が採用されています。
Contentsquareについて
デジタル体験アナリティクスをリードするContentsquareは、あらゆる規模の企業が顧客を理解し、シームレスな顧客体験を大規模に実現できるよう、必要なインサイトを提供します。当社が誇るオールインワン型のエクスペリエンス・インテリジェンス・プラットフォームは、さまざまなチャネルにおける顧客の行動、センチメント、意図に関する状況を踏まえた豊富なインサイトを提供し、企業がウェブ、モバイル、アプリ環境で適切な顧客体験を継続的に提供できるよう支援します。世界中で130万以上のウェブサイトがContentsquareのAI主導のプラットフォームを活用し、ビジネスの成長と顧客ロイヤルティの向上を達成しながら、絶えず変化する世界で効率的に事業を展開しています。詳細については、https://contentsquare.com/ja-ja/ をご覧ください。