東洋建設株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役 会長執行役員CEO:吉田真也)は、12月13日(土)に、東京都がお台場海浜公園で開催したアマモ種播き会に参加しました。
アマモは海草の一種で、水深の浅い場所に育ちます。「海のゆりかご」といわれ、魚などの生息地や産卵場所として海洋生態系に重要な役割を果たしています。また、光合成でCO2を吸収することからブルーカーボンと呼ばれ、吸収源としての機能も注目されています。
アマモは、以前は全国各地に生息していましたが、高度経済成長期の沿岸部の開発・埋立や水質悪化、そして近年の気候変動に伴う海水温の上昇などによって、その生息地は大きく減少しています。
東京都は、このようなアマモ場などの藻場が持つ多様な生物の生息場所や環境学習の場としての機能に着目し、東京港において藻場創出活動を推進するため、2024年12月に「東京港藻場創出の活動方針」を策定しました。その趣旨に賛同した当社を含めた6社が「東京都藻場創出活動パートナー」として参画し、活動に協力しています。今回のアマモ種播き会は、その活動の第一弾となります。
好天に恵まれた当日は、都民の方を中心に約200名が参加、当社社員も18名が参加しました。イベントでは、専門家によるアマモの学習セッションが行われた後、参加者が班に分かれて、当社が開発した生分解性不織布とヤシマットでできたアマモ播種(はしゅ)シートづくりを行いました。完成した播種シートは、ダイバーによって公園の沖合の海底に敷設されました。
参加者の皆様は、学習セッションや播種シートづくりを通じて、藻場の果たす役割やそれを守る重要性について理解を深めた様子でした。
当社は、海洋土木に従事するマリンコントラクターとして、今後も継続してアマモ場をはじめとする藻場の創出・再生に取り組み、海域の環境保全活動に貢献してまいります。
■当社のアマモ場造成・再生活動について
当社は水域環境の改善に貢献するため、今回開催されたアマモ種播き会で使用された「アマモ播種シート」や、藻場造成の適地評価システム「SEADS」などを開発し、2000年代はじめより全国各地でアマモ場再生事業に取り組んでいるフロントランナーです。
「アマモ播種シート」によるアマモ場造成は、現在までに全国約40ヶ所で実施されています。
また、兵庫県明石市の東播海岸(江井島)で造成したアマモ場は、そのCO2吸収効果が認められ、2022年度より3年連続でブルーカーボンクレジットを取得しています。
* 東京港藻場創出活動
* 【東洋建設】播種シートによるアマモ場造成法
* 【東洋建設】藻場造成のための海岸工学的適地評価システム SEADS

生分解性不織布にアマモの種を塗り付けます
ヤシマットを被せます

ダイバーが播種シートを敷設して完了!
最後は「アマモン」と「うみのもりすけ」と一緒に