~SDGs・6番目のゴール達成に向け浄水器新設で安心・安全な水を。地域の自立を促し、経済的発展も目指す~
公益社団法人日本青年会議所(会頭:加藤大将、所在地:東京都千代田区麹町2丁目12-1 VORT半蔵門7F、以下「日本JC」)では、国際貢献事業として取り組む「SMILE by WATER」事業について、2026年は「JCI JAPAN SMILE by WATER in Cebu ~Creating a Sustainable Water Cycle~」と題して、フィリピン共和国のセブ市マンバリン地区で事業を実施することが決定しましたのでお知らせいたします。

2025年にカンボジアで実施した「SMILE by WATER」事業にて。
SMILE by WATER事業とは
発展途上国において安心・安全な水を提供するために、日本JCが2016年からスタートさせた国際貢献事業です。国連が掲げる2030年までの達成を目指すSDGsに設定された17のゴールのうち、6番目にあたる「安全な水とトイレを世界中に」の達成に向けた運動です。これまでアジアを中心に、その地域に適した手法で浄水器や井戸、パイプラインなどを設置してきました。安心・安全な水の提供につながる活動だけでなく、地域住民や次代を担う青少年たちに水の大切さや衛生環境の重要性を伝える啓発活動、教育支援も実施してきました。近年では、持続可能な開発にも力を入れ、水問題の解決が永続的に続くようメンテナンス費用を確保する仕組みづくりや、地域の雇用を創出し、地域の経済的な発展にもつながる運動を展開しています。
2026年度の注目ポイント
- フィリピン共和国セブ市マンバリン地区のスラム街とされるバジャウ村で実施
- 学校に浄水器を新設(6月に竣工予定、竣工を祝うセレモニーを現地で開催予定)
- 子どもたちに手洗いに関する衛生教育の授業を実施
- 地域住民に石けん作りのセミナーを実施
- 手作り石けんの製造・販売により、浄水器の維持管理・メンテナンス費用を賄う循環システムを構築
実施背景
セブ市マンバリン地区は、セブ市の急激な都市化による構造的要因でスラム街が形成され、市内で最も人口が密集するエリアの一つであり、行政の関与が困難な状況が続いている地域です。2025年9月に発生した北セブ沖を震源とするマグニチュード6.9の地震により、建物だけでなく上下水道などのインフラ設備が広範囲で損壊し、さらに、その直後に起きた台風25号(国際名:Kalmaegi)による豪雨で洪水が発生し、河川や井戸の水質が汚染されるなど、日常生活に必要な安全な水の確保が極めて困難な状況となっています。インフラの再建と、次の災害に対する備えが急務です。そこで、日本JCではJCIセブ(セブ青年会議所)との協働で、継続的に安全な水へのアクセスを可能とする事業を実施することにしました。
事業概要
- 学校に浄水設備を設置し、学校へ通う子どもたち、及び、地域住民の安全な水を確保
マンバリン地区の小学校屋上に浄水設備を設置します。そこで作られた安全な水を子どもたちには無料で、地域住民には適正価格で提供します。料金を徴収することで、設備の保守管理に必要な費用を地域自身で調達する仕組みを確立し、外部支援に依存しない持続可能な運用体制を構築します。
- 手洗いに関する衛生教育(出前授業)を実施
安全な水の確保だけでなく、水系感染症予防に対する知識の提供及び意識改革を目的に、現地の子どもたちに手洗いに関する衛生教育の授業を実施します。この取り組みにあたっては、牛乳石鹸共進社株式会社に協力をいただき、日本JC担当者が手洗い、石けんの作り方を学び、現地で授業及びセミナーを開催します。
- 手作り石けんを販売
現地の特産ココナッツオイルと浄水器の水を使って、学校に通う子どもたちと先生が石けんを作ります。製造された石けんは、JCIセブの協力のもと、現地の露店やウェブサイト「HYDRATE CEBU」などで販売します。販売で得た収益は、製造に携わった子どもたちや先生の手当にあてるほか、浄水設備の維持費やコミュニティの運営資金に活用します。
これらの運動を通して、マンバリン地区の方々に安心・安全な水を提供するだけでなく、地域の発展に向けて住民たちが自分自身で取り組むことの大切さを伝え、地域が持続可能な発展に結びつく一助となる機会を提供していきます。
主なスケジュール
2026年2月 浄水器の選定・決定
2026年3月~4月 浄水器設置準備、JCIセブメンバーと石けん販売網の打ち合わせ
2026年4月 浄水器施工開始
2026年6月 浄水器竣工、竣工セレモニー、学校での衛生授業、石けん作りワークショップ開催、
販売用石けん作り開始
2026年7月 石けん販売開始
2026年11月 JCI(国際青年会議所)世界会議にてブース出展予定※
※フィリピンのクラークで開催されるJCI世界会議で、世界のJC会員に向け、SMILE by WATER事業10年の歩みと成果を振り返る特別ブースを出展予定です。発展途上国・地域の自立支援モデルの進化、持続可能な社会貢献の必要性を世界に伝えます。
SMILE by WATER 過去の実績
■2016年
バングラデシュ人民共和国 バゲルハート県 モレルガンジ郡
雨水貯留タンク設置200基(100世帯に各2基)、維持管理に関するトレーニングと意識啓発活動、水質調査など
■2017年
カンボジア王国 プレアヴィヒア州
井戸設置支援84基(受益840世帯)、食用魚養殖場設置(4ヘクタール)など
バングラデシュ人民共和国 バゲルハート県 モレルガンジ郡
雨水槽タンク設置400基(受益200世帯)など
■2018年
インド共和国 ハリヤナ州
井戸新設2カ所(受益者 2村300世帯2,500人)、トイレの建設・修繕3校(受益者3校300人)、貯水タンクからの配管設備の新設(450m2カ所)、地域の学校での啓発プログラム実施など
■2019年
ミャンマー連邦共和国 エーヤワディ地域
高濃度気体溶解装置設置1基(稼働:年間輸出量6.7トン)、井戸新設2カ所(受益者750人)、トイレの建設・修繕3校(受益者300人)
モンゴル国 ダルハン地域
凍結防止装置付き井戸の新設4カ所(受益者 1,800人)
フィリピン共和国 パシッグ市 ピネダ小学校
全フロア清潔な飲料水・便座設置、衛生教育授業開催(受益者1,900人)
■2020年
カンボジア王国 プレアヴィヒア州
し尿式タンクトイレ設置、モリンガ農場新設(2.5ヘクタール)、養鶏場新設(0.5ヘクタール)
■2021年
カンボジア王国 シェムリアップ州・プレアヴィヒア州
手洗い場兼飲み水場設置、廃油を利用した石けんを制作・現地提供、手洗い教室や啓発活動の実施など
インド共和国
学校へ雨水活用型給水装置設置、手洗い場兼飲み水場設置2基
■2022年
カンボジア王国 シェムリアップ州
マーケット内に手洗い場設置(利用者1日1,000人以上)
ウガンダ共和国 ムベンデ県・ミティアナ県
井戸管理装置設置90台、ポンプ式井戸の自動料金回収サービス(SUNDA)の導入
日本
アサヒ飲料株式会社、株式会社伊藤園、コカ・コーラボトラーズジャパン株式会社、サントリービバレッジ株式会社の協力のもと、自動販売機型募金を全国に設置
■2023年
フィリピン共和国 ヌエバエシハ州 ボンガボン県
ウオーターステーション(給水施設)とパイプラインの設置など
■2024年
フィリピン共和国 ヌエバエシハ州 ケソン市
ウオーターステーション(給水施設)設置(受益250世帯)など
■2025年
カンボジア共和国 シェムリアップ州 メチュレイ村
大型浄水設備設置(受益280世帯)、民芸品製作支援など
本事業の詳細や進捗は、以下ホームページにて随時情報を発信いたします。
https://www.jaycee.or.jp/committee-commission/jp203