SNS利用による危険性、虐待や暴行のリスク高まる
国際NGOプラン・インターナショナル(所在地:東京都世田谷区 理事長:池上清子 以下、プラン)は、新型コロナウイルス(COVID-19)感染の拡大に伴い、ジェンダーによって受ける影響が異なること、特に女の子と女性におよぼす悪影響があることを指摘し、正しい対処法の理解を呼び掛けています。
プランは長年にわたり、途上国においてジェンダーに基づくあらゆる差別と人権侵害に反対し、女の子や女性たちの権利の実現と、困難な状況にある女の子たちを保護する活動に取り組んできました。現在、日本でも広がりを見せる新型コロナウイルス感染によって、女の子や女性たちへの悪影響が懸念されます。中学生から高校生の女の子は、休校や自宅待機のなか「サイバー空間」「自宅」「街角」など、あらゆる場所で危険にさらされます。近年問題の多い「サイバー空間」では特にリスクが高まるため、対応が必要です。
また、営業自粛や停止などによって在宅を強いられ、日常生活の急激な変化や収入が途絶えるなど、先行きの不安によるストレスにさらされている人は増加傾向にあります。弱い立場にある子どもたち、なかでも女の子と女性はその影響を受けやすくなります。


プランではこれまでの途上国支援で培った知見に基づき、危険な状況にある女の子や女性に対し、以下の対策が必要であると考えます。
[表1: https://prtimes.jp/data/corp/12939/table/132_1.jpg ]
■ SNS利用の危険な事例
新型コロナウイルス感染による休校で、子どもたちの学習はオンラインを用いて行われる機会が増えています。デジタルの進歩により在宅学習も可能となりつつある反面、子どもたちがSNSにアクセスする機会も多くなります。
平成30年警察庁のデータによると、SNSが原因で性に関する被害にあった18歳未満の子どもの数は1811人(高校生991人、中学生624人)で、これは過去最高だった昨年度から横ばいの数値です。多くがTwitter、LINEなどを使用しており、なかでも女の子を巻き込んだ以下のようなケースが挙げられます。
[表2: https://prtimes.jp/data/corp/12939/table/132_2.jpg ]
■ トラブルに巻き込まれた場合の対処法
子どもたちは、SNSの利用には多くの危険が潜んでいるということを事前に知っておくべきです。そして自分の心と体の安全を第一に、決して危険に近づかない、自撮りの依頼など嫌なことには「NO」と言うことが大切です。
万が一トラブルに巻き込まれたかもしれないと感じたら、すぐに信頼できる大人や各種相談窓口へ行きましょう。
[表3: https://prtimes.jp/data/corp/12939/table/132_3.jpg ]
保護者や周囲の大人の方たちへ
スマートフォンのセキュリティアプリやフィルタリング機能の利用や、SNSの利用設定について確認をするなど、サポートをお願いします。また、SNS利用のリスクについて日ごろから話し合っておくことが大切です。
アドボカシー担当 長島 美紀のコメント
新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大で社会的・経済的な打撃を受けるのは弱い立場に置かれやすい人です。「弱い立場に置かれた人々」というのは今の日本社会にも大勢存在することを忘れてはいけません。特に思春期の女の子や若い女性が直面しているリスクは、コロナウイルスの感染拡大に比例して増大しています。感染症流行が引き起こす分断と対立、弱者切り捨ての風潮が加速化しています。今こそ国境やジェンダーといった分断をせず、真の意味での「誰一人取り残さない」理念に基づいた連帯と協調、そして幅広い視野に立って多様なニーズをきめ細かくすくい上げ、支えることが求められています。

プランは、引き続き、新型コロナウイルス感染対策において、もっとも支援を必要とする人々を最優先に、多様なニーズに応える必要性を強く訴えます。