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株式会社TBWA HAKUHODO

TBWA HAKUHODO、過去のニュースとヒット曲を紹介するラジオ番組のような音声コンテンツを自動生成する新しいAIデバイス「RADIO TIME MACHINE」を発表

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介護業界での課題解決を目指し、ニチイ学館と介護施設にデバイスの導入を検証するプロジェクトも開始

株式会社TBWA HAKUHODO(本社:東京都港区、代表取締役社長兼CEO:内田 渉、以下TBWA HAKUHODO)は、過去の西暦にダイヤルを合わせると、その西暦のニュースとヒット曲を紹介するラジオ番組のような音声コンテンツをAIが自動生成して音声出力する新しいAIデバイス「RADIO TIME MACHINE(読み:ラジオタイムマシーン)」を開発し、本日公開しました。
また、企業とRADIO TIME MACHINEを活用する第1弾の取り組みとして、医療・介護・保育サービスなどを全国で提供する株式会社ニチイ学館(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 社長執行役員:中川 創太、以下ニチイ学館)とともに、高齢者向け介護施設でのRADIO TIME MACHINE導入検証プロジェクトを開始します。このプロジェクトでは、複雑な操作や人手を介することなく魅力的な体験時間をつくれるデバイスの特長を活かすことで、利用者がいきいきと楽しく過ごせるようなウェルビーイング向上や、介護スタッフと利用者とのコミュニケーション機会創出、介護現場の環境整備を通じた介護人材の定着や採用を目指しています。

■開発の背景
生成AIは近年爆発的に普及し、生活者が日常的に利用するツールになりました。2026年はAIそのものの進化に加え、AIを搭載したデバイスの実用化や社会実装が進む年として注目されています。こうした潮流の中、TBWA HAKUHODOでは、生成AIを単なる業務効率化などの手段だけではなく、人と人との関係性をより豊かにする「ヒューマンイノベーション」に活用できないかと考え、少子高齢化が進む日本社会での高齢者支援をテーマに新しいデバイスの企画・開発を開始しました。

開発において着目したのが、過去の写真や音楽などを活用し、当時の思い出を振り返り発話することで、認知症予防などにつなげる非薬物療法「回想法」です。「回想法」のように、懐かしい過去の出来事や記憶を振り返り発話する行為を、生成AIによって支援できないかと考え、文章生成AIや音声生成AIを組み合わせた独自のシステムを開発。これにより、過去の情報を盛り込んだラジオ番組風の音声コンテンツを楽しめる新しいAIデバイス「RADIO TIME MACHINE」が完成しました。このデバイスを利用することで、高齢者は懐かしい記憶を振り返るだけでなく、高齢者同士が互いに思い出を共有してつながりを深めることや、高齢者と若手介護スタッフなど異世代間の理解も深められると考えています。

■機能概要/音声コンテンツ例
筐体のデザインは、80歳から90歳の高齢者が若い頃に親しんでいた、1950年代から60年代のラジオ機器をモチーフとして採用。液晶画面にはラジオ機器のような目盛や指針が映し出されますが、そこに表示される数字は周波数ではなく西暦になっています。ダイヤルを回すと1950年から2025年まで1年刻みに指針を操作でき、聞きたい西暦に指針を合わせると、その西暦の操作している日と同じ日付のラジオ番組風の音声コンテンツが再生されます。
音声コンテンツでは、その西暦の今日のニュースをラジオパーソナリティが紹介し、さらにニュースの合間には当時のヒット曲が実際に流れ、当時の空気感を再現したラジオ番組のような体験を楽しめます。
音声コンテンツはシステムによって毎日自動的に更新され、その日ごとに新しいコンテンツを楽しむことができます。また、音声コンテンツの再生時間は、数分のループから数時間まで使用目的に合わせてAIで自在に情報量をコントロールできるよう設計されており、現在は約20分間でコンテンツがループするように設定しています。
例えば使用者が3月5日にRADIO TIME MACHINE を操作し1950年を選択した場合、以下のような音声コンテンツが再生されます。
<RADIO TIME MACHINE 音声コンテンツ例>
皆様、いかがお過ごしでしょうか。日ごとに寒さも和らぎ、春の足音が少しずつ近づいてくる今日この頃、このラジオタイムマシーンで穏やかなひとときをお過ごしいただければ幸いです。本日も、日本の活気ある出来事を皆様にお届けいたします。 まずは、鉄道のニュースからでございます。先日、国鉄の新しい電車が完成したのをご存知でしょうか。東海道線で活躍する新型車両、八十系電車、通称「湘南電車」がその姿を現しました。二つ扉のクロスシートでゆったりと座れ、前面は二枚窓という、実に洗練された造りとなっております。わたくしも、この新しい電車で、いつか海を眺めながら旅をしてみたいものだと思っております。車窓を流れる景色を肴に、駅弁を広げる日も近いかもしれませんね。それでは、この旅路に思いを馳せる時に聴きたい一曲です。高峰秀子で「銀座カンカン娘」です。

・RADIO TIME MACHINE デバイスデモムービー
[動画1: https://www.youtube.com/watch?v=6D2-Kl0Hw0E ]

■メカニズム

音声コンテンツで流れる過去の出来事は、独自に作成したニューストピックリストに基づいています。ニューストピックリストを作成する上では、Wikipediaに掲載されている過去の出来事を参照しており、各年のニューストピックリストをもとに生成AIが当時のラジオ番組を模したニュース原稿を自動生成します。その原稿を、AIボイスが当時のラジオ番組風に読み上げることで、まるで過去のラジオパーソナリティがその日の出来事を紹介しているかのような音声コンテンツが生成されます。またヒット曲については、当時の流行などを反映した独自のヒット曲リストを作成し、デジタル配信用の音源データをニュースの合間に再生。これにより、ラジオ番組のような構成の音声コンテンツが完成します。

※Wikipediaの原文そのものをラジオ原稿に引用することは行わず、Wikipediaに掲載されている過去の出来事の事実参照のみを行った上で、生成AIがラジオ原稿を作成しています。
※使用している楽曲の権利については、現時点では直近で行う実証実験や研究のための限定的な利用目的として、版権元より使用許諾を得ています。実用化に向けては音楽ストリーミングサービスを提供している企業と連携を調整しています。

AIボイスは、使用許諾を得た開発関係者30名以上の声を収録し、それを基に生成されたものです。単にAIボイスで原稿を読み上げるのではなく、各年代のラジオ番組に見られる話し方や抑揚、語りのテンポなどを参考にして規則性を構築し、時代感を反映した音声として都度生成しています。これにより、まるで当時のラジオ番組を思わせる懐かしく自然な語り口を再現しています。

このような仕組みを組み合わせることで、途切れることのない音声コンテンツを毎日自動的に生成し、再生し続けられる点がRADIO TIME MACHINEの大きな特長です。高齢者は複雑な操作を行わなくても、まるでラジオ番組のような音声コンテンツを継続して楽しむことができます。

■ ニチイ学館と介護施設への導入を検証するプロジェクトをスタート
RADIO TIME MACHINEを活用する取り組みの第1弾として、3月5日(木)よりニチイ学館の介護施設への導入を検証するプロジェクトをスタートします。ニチイ学館では、利用者のウェルビーイング向上や、利用者と介護スタッフのコミュニケーション課題を解決できる新しいサービスやパートナーを検討しており、今回のプロジェクトを発足することが決まりました。

・プロジェクトの目的1.:高齢者のウェルビーイング向上
RADIO TIME MACHINEで過去のニュースやヒット曲に触れることで、利用者は自分自身の思い出が呼び起こされ、その結果、心理的な安定やさらなる安心感につながり、日々の生活により一層の彩りをもたらせると考えています。また、個人で楽しむことに加え、利用者同士の会話や交流が生まれることで、ウェルビーイングの向上に寄与することを期待しています。

・プロジェクトの目的2.:利用者と介護スタッフが抱えるコミュニケーション課題解決
ニチイ学館が介護スタッフ向けに行ったアンケート調査によると、業務における負担や課題として「利用者の見守りやコミュニケーションの難しさ」などが挙げられました。介護スタッフは「もっと利用者とコミュニケーションを取りたい」と望んでいるものの、世代の離れたスタッフにとっては会話のきっかけをつかむことが難しく、共通の話題を見つけづらいといった課題を抱えているケースも見られました。
RADIO TIME MACHINEを使用することで、介護スタッフと利用者との会話のきっかけが生まれ、相互理解がさらに深まり、より良い関係性の構築につながると考えています。

・1月下旬から2月下旬に実施した事前実証の結果
プロジェクトの開始に先立ち、1月下旬から2月下旬までの期間、ニチイ学館の施設において複数の利用者に「RADIO TIME MACHINE」を体験いただく事前実証を行いました。

実証前に利用者様とお話しすると、ご自分の両親のお名前や若い頃に働いていた会社など、記憶を思い出せない様子がありました。一方、実証時に「RADIO TIME MACHINE」を使用し、利用者が若い頃のニュースやヒット曲を聴いてもらいながら対話をし、もう一度同じ質問をしたところ、即答でご両親のお名前や働いていた会社を話してくださるなど、過去の記憶をハッと思い出す瞬間が数多く見受けられました。
また「RADIO TIME MACHINE」の使用時と非使用時における利用者の様子を、表情解析・骨格推定を用いた活動量解析・発話速度の観点で比較したところ、3つの結果が得られました。

1. 表情解析を行ったところ、過去を振り返り当時の思い出に浸ることで、笑顔の値(口角の角度や頬の挙上を検出)が平均として8.7%上昇するという結果が得られました。中には、ラジオを聴くことで、23.8%値が上昇した利用者もいるなど、笑顔が増えました。

2. 骨格推定を用いた身体活動量解析を行ったところ、身振りや手振りが10%増加するという結果が得られました。相手に内容を説明しようとする動機が高まったことが要因と考えられます。

3. 発話速度の分析を行ったところ、1分あたりの発話量が10.8語増加するという結果が得られました。ラジオを聴くことで様々な記憶が呼び起こされ、それを相手に伝える意欲が高まったのではないかと推察しています。

・プロジェクトの様子を収めたドキュメンタリームービー
事前実証の様子など、実際に利用者がRADIO TIME MACHINEを体験する様子を収めたドキュメンタリー映像です。映像ではRADIO TIME MACHINEから流れてくる音声コンテンツを聞いて、利用者の記憶が呼び起こされたり、笑顔になる様子をまとめています。

ロングバージョン(8分)
[動画2: https://www.youtube.com/watch?v=Un3lkxv9Hxo ]

ショートバージョン(90秒)
[動画3: https://www.youtube.com/watch?v=gA8YDgRkNsU ]

■ 今春から北里大学とTBWA HAKUHODOによる共同研究を開始
今春からTBWA HAKUHODOは、北里大学医療衛生学部の福田倫也教授らと、ニチイ学館の施設においてRADIO TIME MACHINEによって高齢者にもたらされる作用について共同研究を行うことが決定しました。
認知症の周辺症状である「行動・心理症状」の具体例としては、落ち着かない、怒りっぽい、意欲が低い等の様子などが挙げられます。今回の共同研究では、RADIO TIME MACHINEが認知症の行動・心理症状を抑制し、認知症の症状がある高齢者がより穏やかに過ごせるようになる作用を、評価尺度を使用した数値化や、行動分析、表情分析などの手法で明らかにしていきます。また、認知症の症状がない高齢者に対しても同様の手法を用い、気持ちの安定さや前向きさなどの変化を確かめていきます。
このような研究を通じて、RADIO TIME MACHINEが次世代の高齢者ケアにおける新たなツールとなり得ることの提示を目指しています。

今後ニチイ学館は、この共同研究の結果を踏まえ、RADIO TIME MACHINEの本格的な導入を検討していく予定です。具体的には、廉価版の「RADIO TIME MACHINE」を製造し、複数の施設でさらなる導入検証を実施。ニチイ学館には全国に数百ヵ所の施設があり、導入検証で利用者や介護スタッフから高い評価が得られた場合には、各施設への本格導入を目指していきます。

<北里大学 医療衛生学部 福田倫也教授 コメント>
世界に先駆けて超高齢社会(65歳以上人口が、全人口に対して21%を超える状態)を迎えた日本は、その後も高齢化率が上昇し、2025年は29.4%と言われています。また、高齢になるに伴って、認知症者も増加し、65歳以上の8人に1人、85歳以上の2~3人に1人が認知症に罹患していると考えられ、要介護の主な原因の第1位は認知症と報告されています。加えて近年、認知症の前段階と言われる軽度認知障害(MCI)も注目されています。
そのような状況下で、対話等を通した高齢者への支援は喫緊の課題です。具体的には、高齢者の多くが利用している介護施設において、高齢者−介護職員間、高齢者同士の対話を促す日常的な仕組みが必要です。さらに、介護施設での人材不足を補う、技術による仕組みも求められます。
過去の情報に触れることにより記憶が呼び覚まされる「RADIO TIME MACHINE」に、高齢者の生活がより豊かになる可能性を感じています。また、介護施設のみならず、一人暮らしの高齢者の生活の質向上への効果も期待しています。

■今後の展望
TBWA HAKUHODOは、第1弾であるニチイ学館との取り組みに留まらず、RADIO TIME MACHINEを活用した新たなプロジェクトを検討しています。介護・福祉領域での新規のお取り組みや、その他音楽やエンタテイメント領域など、RADIO TIME MACHINEは様々な領域で活用ができるAIデバイスであると考えています。
新規の筐体デザインや、廉価版の開発など、デバイス自体にもポテンシャルがあります。ぜひお気軽にお問い合わせください。

RADIO TIME MACHINE WEBサイト:https://radio-time-machine.com
RADIO TIME MACHINE お問い合わせ先:radiotm@tbwahakuhodo.co.jp

■RADIO TIME MACHINE 事業責任者 コメント
RADIO TIME MACHINEの構想は、「高齢化問題に対しアイデアで解決できることはないか?」と社内で議論を行った際に生まれました。その後、モックアップをいくつも制作し、2年半の歳月をかけてハードデザインやプログラムを何度も更新していきました。今年から、介護施設で高齢のご利用者に、RADIO TIME MACHINEを体験して頂いています。70年前のニュースをキッカケに、当時住んでいた家の近所の様子などを事細かにお話しする方もいらっしゃいました。子どもの頃のニュースや音楽に触れていく中で、忘れていたご両親のお名前を突然思い出す方もいらっしゃいました。私は観察者として間近に同席しておりましたが、ご利用者の皆さんの喜びに満ちあふれた笑顔が、とても印象的でした。近い将来、RADIO TIME MACHINEが全国の介護施設に導入されることで、同世代のご利用者同士が昔を振り返り、刺激をし合いながら、毎日をさらに楽しんでくれることを願っております。
(TBWA HAKUHODO Innovation Hub 鈴木 賢史郎)

※当プロジェクトは博報堂DYグループの横断的なAI専門家集団HCAI Professionalsの活動の一環です。

■ TBWA HAKUHODO(TBWA博報堂)について
2006年に博報堂、TBWAワールドワイドのジョイントベンチャーとして設立された総合広告会社です。博報堂のフィロソフィーである「生活者発想」「パートナー主義」とTBWAがグローバル市場で駆使してきた「DISRUPTION(R)︎」メソッドを中心とした独自のノウハウを融合。質の高いソリューションを創造し、クライアントのビジネスの成長に貢献します。「DISRUPTION(R)︎」は既成概念に縛られず、常識を壊し、新しいヴィジョンを見いだすTBWA HAKUHODOの哲学です。マーケティングに限らず、ビジネスにおけるすべての局面でディスラプションという新しい視点を武器に事業やブランドを進化させるアイデアを生み出します。 
https://www.tbwahakuhodo.co.jp

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