子ども74人の死亡、277人の重傷を確認
※本信は ユニセフ本部の情報を日本ユニセフ協会 広報室が翻訳、編集したものです
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【2014年6月13日 バンギ(中央アフリカ共和国)/ジュネーブ発】
中央アフリカ共和国の首都バンギで、激しい武力衝突が発生してから6カ月。多くの子ども
たちが殺害され、何百もの子どもたちが重傷を負い、何千もの子どもたちが避難を余儀
なくされています。
「中央アフリカ共和国で起きている暴力は、胸をえぐられるほど残忍かつ悪質で、子ども
たちはその渦中に置かれています」と、ユニセフ・中央アフリカ共和国事務所代表の
スリマン・ディアベットは話します。「過去6カ月間、平均して一日に少なくとも子ども
1人が、武力衝突によって重傷を負うか、命を落としています。残虐行為とその報復
という負のサイクルを、止めなければなりません」
過去6カ月間で、子ども277人が重傷を負い74人が殺害されたことを、ユニセフは確認
しています。基本的なサービスが完全崩壊していることに起因する子どもの死や病気の
子どもたちの数を入れると、実際の数はさらに多くなります。国内の複数の地域では、
絶え間なく繰り広げられる暴力と政情不安のため、ユニセフは、子どもたちに対する
暴力行為のケースすべてを、確認することができません。
首都バンギを含む国内全土で悪化し続ける状況により、家から避難を余儀なくされる
人々の数も増加の一途をたどっています。今や国内避難民は50万人を超え、そのうち
少なくとも半数は子どもたちです。
国内避難民の他にも、34万7,000人(うち3分の2は子ども)が国外に避難し、難民として
暮らしています。多くはカメルーンに避難していますが、チャドやコンゴ民主共和国、
コンゴ共和国にも避難しています。
ユニセフは、パートナー団体との協力の下、子どもたちを暴力から守り、最も困難な
状況に置かれた子どもたちが学習をしたり心理ケアを受けられる、安全な空間を提供
しています。家族と離ればなれになった子どもたちは、可能な限り早く家族と再会
できるよう、登録が行われています。また、武装勢力に徴用されている子ども
たちを直ちに開放し、可能であれば地域社会に復帰させられるよう、子どもたちを徴用
している武装勢力と交渉を進めています。
ユニセフはまた、安全な水や適切な衛生設備、生活必需品(防水シート、ビニールシート、
液体容器など)を提供するなど、避難を余儀なくされている子どもたちとその家族に
必要な人道支援を行っています。
しかし、資金不足が深刻な課題となっています。中央アフリカ共和国とその周辺国で
起きている危機は大規模な緊急事態であるのに対し、集まっている資金が大幅に足りて
いません。悪化の一途をたどる状況に、ユニセフは2014年に行う活動全体に必要な資金
を1億2,000万ドル(122億4,000万円/1米ドル=102円で換算)として支援を呼びかけて
いますが、現在、集まっているのはそのわずか25%未満です。
「私たちは、最後まであきらめず、中央アフリカ共和国の子どもたちにできる限りの
ことをすることをコミットしています。国際社会も同様にその役割を担わなければ
なりません」とスリマン・ディアベット代表は語ります。
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