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公益財団法人日本ユニセフ協会

【プレスリリース】シリア危機 給水施設への攻撃停止を求める

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安全な水を確保できず、腸チフス患者など増加

※本信は ユニセフ本部の情報を日本ユニセフ協会 広報室が翻訳、独自に編集したものです
※原文は http://childrenofsyria.info/ 内 NEWS でご覧いただけます

【2014年7月2日 ダマスカス発】

シリア国内で、紛争に関わる勢力による安全な水へのアクセスの妨害が増加しています。
劣悪な水とトイレ、保健状況と相まって、避難生活を送ったり、厳しい状況下にある
何十万人もの市民が苦しんでいます。こうした状況は、到来した夏の間、腸チフスや
A型肝炎、コレラ、そのほかの感染症など、水や食物に起因する病気の感染リスクを
高める要因となります。

水と衛生(トイレ)施設は、この1年で壊滅的な被害を受けました。主な給水ネット
ワークは崩壊し、シリア北部と東部の主な水源となっているユーフラテス川を含め、
水の汚染が広がっています。2014年の降雨量も最少雨量を記録し、前例のない規模の
干ばつを引き起こし、状況の悪化の一因となっています。

6月2日にアレッポで起きた爆発は上下水と電力ネットワークに被害を与え、アレッポ市
では、水の 汲み上げができなくなり、推定200万人が定期的に水を得ることができなく
なっています。現在、水の汲み上げ場所への安全なアクセスは確保されておらず、復旧
には3週間がかかるとみられています。

デリゾールでは、水と電力の供給が絶たれているとの報告があり、感染症が拡大して
います。医療従事者によると、腸チフスと疑われる人が増え続けているとのことです。
早期警告対応システムによると、デリゾール県では1,650人に腸チフスが疑われており、
その多くは、ブカマル(Al-Bukamal)とマヤディン(Al-Mayadin)の住民といいます。
また、ダマスカス郊外の東ゴータ(East Ghouta)での軍事行動で、地元や周辺地域の
水供給に影響が出る恐れがあるとの報道もあります。

ユニセフとWHO(世界保健機関)は、シリアでの紛争に関わるすべての勢力に対し、
戦争の駆け引きに安全な水やそのほかの不可欠なサービスへのアクセスを使うことを
直ちにやめるように求めます。また、アレッポのブスタン・バシャ(Bustan Al-Basha)
での戦闘を直ちに停止し、シリア赤月新社やそのほかの技術専門家が、安全に修理に
向かえるようにすることを要請します。

この夏、感染症発生のリスクにある厳しい状況に置かれている住民への安全な水や保健・
衛生物資の運搬を含む人道支援のアクセスを妨げないことを、緊急性の高い要請として、
改めて表明します。

また、国際社会に対し、シリア国民の切迫した人道支援ニーズを優先的課題として
取り組むこと、また人道アクセスを直ちに確保するために給水設備を狙った攻撃を
止めることを働きかけることを求めます。

■ 本件に関するお問い合わせ
日本ユニセフ協会 広報室
TEL:03-5789-2016  FAX : 03-5789-2036  Eメール:jcuinfo@unicef.or.jp
または
Kumar Tiku, ユニセフ・シリア事務所, ktiku@unicef.org, Mob: +963 934 202 330
Juliette Touma, ユニセフ・中東北アフリカ地域事務所, jtouma@unicef.org,
Mob: +962 79 867 4628
Karim Shukr, WHO Syria, shukrk@who.int, + 963-953-888470

■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進
するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、
その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子ども
たちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのため
に活動しています。(www.unicef.org)

※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する36の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの
任意拠出金で支えられています

■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国36の国と地域にあるユニセフ国内委員会の
ひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動
の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)

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