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三井不動産株式会社

日本橋を舞台に視覚障がい者用歩行支援ツールの実証実験を実施

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複数企業が集結し、社会実装の加速を目指す共創型検証

[表1: https://prtimes.jp/data/corp/51782/table/992_1_9996acfb804a0ae022de1bd58e5cdd8c.jpg?v=202602180645 ]

 三井不動産株式会社(本社:東京都中央区 代表取締役社長:植田俊、以下「三井不動産」)と、一般財団法人トヨタ・モビリティ基金(本社:東京都文京区 理事長:豊田章男、以下「トヨタ・モビリティ基金」)は、2026年2月7日・8日に、日本橋エリアにおいて、視覚障がい者用歩行支援ツールの実証実験(ワクワクプロジェクト)を実施しました。

 本プロジェクトは、視覚障がい者が家から一歩踏み出し、安心して目的地までたどり着き、楽しんで帰宅できる“ワクワクする世界”の実現を目指して、2023年に始まりました。

 視覚障がい者向けの歩行支援において、街中で進行方向や曲がるタイミングを適切に案内するためには、利用者の位置を正確に把握することが不可欠であり、位置測位の精度向上が重要な課題となっています。こうした課題を踏まえ、今回の実証実験では、主に以下の点について検証を行いました。
- 視覚障がい者用歩行支援ツールを開発する6社が実験に参加し、当事者11名に位置測位が特に難しい高層ビル街を実際に歩いてもらい、その体験を踏まえ各ツールの使い心地や社会実装に向けた課題を検証
- 企業の垣根を超え、各ツールの特性や機能を補完し合う可能性についても検討し、共創による効果を検証

 本実証実験は「Mobility for ALL 心も動く移動を、すべての人に。」を掲げるトヨタ・モビリティ基金が主催者として企画・推進し、街づくりを通じ、日本橋を把握している三井不動産が、検証設計や実証環境の整備に協力しました。これにより、技術単体の性能評価にとどまらず、利用シーンを踏まえた検証を行うことができました。

歩行支援スマートフォンアプリを使い、視覚障がい者が日本橋の街中を歩く様子

盲導犬の役割を担い、安全な道を案内する安心同行支援型ナビゲーションロボット

 ワクワクプロジェクトは、トヨタ・モビリティ基金が主体となって推進しています。日本橋を「すべての人が安心して訪れ、だれもが活躍できるインクルーシブな街」とすることを目指す三井不動産と連携することで、日本橋での取り組みを起点に、安心・安全な移動を支える技術やサービスの社会展開を目指します。

実証実験の背景・目的・概要 ~実装を見据えた共創型の実証~

■実証実験の背景と目的
 ワクワクプロジェクトは、視覚障がい者が安心・安全に街中を移動できる技術の社会実装を目指す取り組みです。2025年から日本橋エリアで実証実験を実施しています。

 2025年に実施した前回の実証では、高層ビルが立ち並ぶ都市環境において、進行方向がずれる、曲がる位置を正しく認識できないといった、位置測位に関する課題が多く確認されました。

 こうした結果を踏まえ、今回の実証実験では、AIによる画像認識や各種センサーなどを活用し、実際の街の中で歩行支援ツールがどのように機能するか、その有効性や課題を視覚障がい者の意見を踏まえて検証することを目的としています。

 さらに今回は、ロボットが盲導犬のように安全な道を案内する安心同行支援型ナビゲーションロボットを新たに加えるなど、検証対象を拡張し、より多角的な検証を行いました。

カメラ情報をもとに、AIが信号機の色を判別し、音声で横断可能なタイミングを案内するスマートフォンアプリ

実証実験の終了後、視覚障がい者の方々が、各社の支援ツールについて感じたことや改善ポイントなどを共有している場面

■実証実験の概要
[表2: https://prtimes.jp/data/corp/51782/table/992_2_5b44f39eb3e1a1bbfe660b0a4046e40f.jpg?v=202602180645 ]

■検証ポイント

<各ポイントにおける検証内容>
※検証するツールの詳細は参加ツール一覧をご覧ください
1.日本橋室町三井タワー:だれでもトイレの誘導
2.日本橋室町三井タワー:エレベーター乗降
3.コレド室町テラス~三越前駅A9出口:
地下通路の移動
4.YUITO前:点字ブロック、ガードレールがなく、幅の広い歩道の歩行
5.コレド室町2地下:ウィンドウショッピング
6.横断歩道:信号がある横断歩道の横断
7.むろまち小路:歩車分離されていない道路の歩行

参加ツール一覧

<スマートフォンアプリ>
・アイナビ(株式会社コンピュータサイエンス研究所):検証ポイント4.6.7.

iPhoneひとつで道案内・障害物検出・歩行レコーダー機能を備えた歩行支援アプリ。目的地までの方向や経路、周辺施設、進路上の障害物、歩行者信号の色、点字ブロック等をAIで検出し音声で案内する。日本全国で利用可能で、ダウンロード総数34,000件。今回は新規取り組みとして、ソニーグループのSoVeC株式会社の技術提供でVPS(Visual Positioning System:カメラ画像から高精度な位置を特定する技術)を用いた測位精度向上の検証、およびAIを活用した横断歩道を直進する歩行支援技術の検証を行う。
HP:https://www.eyenavi.jp/ 

・アシラセ(株式会社Ashirase):検証ポイント4.6.7.

左右の靴に振動デバイスを装着し、スマホと靴の加速度センサーを使い、ユーザーの位置や進行方向を高精度に計測しつつ、スマホのナビ情報を音声や靴に装着した振動で歩行者の歩行を支援・誘導する。2024年10月に一般販売を開始し、日本国内で700台以上を出荷。2026年にはオーストラリア、EU圏を中心に海外展開を準備中。今回は新規取り組みとして、より高精度な位置推定技術を試験するほか、信号機に近づいたことを音声で知らせる機能検証を行う。
HP:https://www.corporate.ashirase.com/aboutus

・shikAI (リンクス株式会社):検証ポイント1.2.3.

QRコードを使用したナビゲーションシステム。スマホカメラで点字ブロックに貼り付けたQRコードを読み取ると、進行方向やトイレのドア・便器の位置などの情報を音声で提供する。屋外利用のためのフラッシュライト点灯機能を追加実装。東京メトロの大手町駅をはじめJR西日本の大阪駅など15駅に導入済み。今回は新規取り組みとして、入口と出口の異なるエレベーターの利用および視覚障がい者誘導用ブロックの敷設されていない風除室の横断に対して音声ガイドが有効に作用するかを検証する。
HP:https://www.linkx.dev/shikai 

・アイコサポート(株式会社プライムアシスタンス):検証ポイント2.3.5.

遠隔のコールセンターの専門オペレーターが利用者のスマホから連携されたカメラ映像や位置情報を確認しながら、お買い物、書類の読み上げ、目的地までの移動など様々な場面でサポートする。2021年12月より個人ユーザー向けにサービス提供を開始(有料)。近年、住民向けの福祉サービスとして、鳥取県や神奈川県厚木市などの自治体での導入も進んでいる。今回は新規取り組みとして、難易度の高い「長距離の地下移動支援」「エレベーター利用支援」について検証を行う。
HP:https://eyecosupport.prime-as.co.jp/ 

<歩行誘導マット>
・視覚障害者歩行誘導マット「歩導くんガイドウェイ」
 視覚障害者用トイレ誘導ライン「ガイドレット」
 視覚障害者歩行テープ「ココテープ」
 (錦城護謨株式会社):検証ポイント1.2.3.

一般人の歩行や車いす、ベビーカーの通行の支障になりにくいユニバーサルデザインの視覚障がい者歩行サポート製品。屋内において点字ブロックが無くて困っている、または設置しにくい場所などに追加での設置対応が容易。歩導くんガイドウェイは全国1200カ所以上で導入実績あり。今回は新規取り組みとして、各製品の利用シーン拡大の検証、およびココテープの幅広タイプの歩行性の確認を行う。
HP:https://www.kinjogomu.jp/welfare/index.html 

<歩行支援ロボット>
・安心同行支援型ナビゲーションロボット(パナソニック アドバンストテクノロジー株式会社):検証ポイント3.7.

自律移動ソフトウェア「@mobi(アトモビ)」を活用した歩行支援ロボット。LiDAR SLAM※による自己位置推定を用いて、周囲環境を把握しながら自律的に移動し、視覚障がい者の道案内を支援する。@mobiは工場や公共空間など多様な環境で自律移動技術を磨いてきた。EXPO2025 大阪・関西万博では、人が行き交う空間における安全な自律移動を実証している。こうした実績を踏まえ、本活動では、その技術を活かし「歩行支援」という新たな用途において、盲導犬のような道案内体験の実現可能性を検証する。
※LiDAR SLAM(レーザーセンサーを用いた自己位置推定技術)
HP:https://adtsd.jpn.panasonic.com/solution/atmobi.html 

実証実験の成果と今後について

 本実証実験を通じて、視覚障がい者から各歩行支援ツールについてフィードバックを得ることができ、音声案内の分かりやすさや操作時の負担感など、ユーザーインターフェースの改善に向けた具体的な意見や示唆を確認しました。また、GPSだけでは正確な位置測位が難しい都心のビル群や屋内環境においても、画像認識やセンサー情報など複数の技術を組み合わせて活用することで、曲がるタイミングや進行方向の案内精度を高め、実際の街の中での運用を想定した歩行支援の可能性を確認しました。

 ワクワクプロジェクトは、今後も得られたフィードバックをもとにさらなる改良に取り組み、移動を取り巻く社会課題の解決と、これまで以上に安心・安全で“ワクワクする世界”の実現に向けて、検討を加速していきます。

■(参考)三井不動産が目指すインクルーシブな街づくりへの取り組み
・移動困難者の孤独の問題解決を目指す、オリィ研究所との連携
三井不動産とオリィ研究所が、日本橋エリアにて分身ロボット「OriHime」を活用した新たな観光体験「OriHime日本橋ガイドツアー」を開始しました。
プレスリリース:三井不動産 | 「OriHime日本橋ガイドツアー」を9月11日にローンチ

・高精度音声ナビゲーション・システム「インクルーシブ・ナビ」の導入
三井不動産、清水建設株式会社、日本アイ・ビー・エム株式会社の3社が共同展開する、AIを駆使した高精度音声ナビゲーション・システムを日本橋室町エリアの商業施設と地下歩道で導入しています。
導入リリース:https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/news/2021/0707/
エリア拡大リリース:
https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/news/2019/1011_02/download/20191011.pdf

■三井不動産グループのサステナビリティについて
三井不動産グループは、「共生・共存・共創により新たな価値を創出する、そのための挑戦を続ける」という「&マーク」の理念に基づき、「社会的価値の創出」と「経済的価値の創出」を車の両輪ととらえ、社会的価値を創出することが経済的価値の創出につながり、その経済的価値によって更に大きな社会的価値の創出を実現したいと考えています。
2024年4月の新グループ経営理念策定時、「GROUP MATERIALITY(重点的に取り組む課題)」として、「1.産業競争力への貢献」、「2.環境との共生」、「3.健やか・活力」、「4.安全・安心」、「5.ダイバーシティ&インクルージョン」、「6.コンプライアンス・ガバナンス」の6つを特定しました。これらのマテリアリティに本業を通じて取組み、サステナビリティに貢献していきます。
【参考】
・「グループ長期経営方針」
https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/innovation2030/
・「グループマテリアリティ」
https://www.mitsuifudosan.co.jp/esg_csr/approach/materiality/

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