採石場の麓の物流倉庫を文化施設へ再生 日本有数の白御影石産地・茨城県笠間市稲田に文化発信拠点「LOGISTICS」誕生
開館記念展「INTO THE STONE」開催
松下産業株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:百田貴宏)は、2026年10月5日(月)、茨城県笠間市稲田に新たな文化発信拠点「LOGISTICS(ロジスティクス)」を開設いたします。
LOGISTICSは、日本を代表する白御影石「稲田石」の産地である笠間市稲田の採石場の麓に位置する石材物流倉庫の一角を改修し誕生したギャラリー兼アーカイブ施設です。約180m2の空間を活用し、日本各地に存在する石材とその背景にある地質・風土・採石技術・地域文化を未来へ継承するための拠点として運営します。
また開館を記念し、3組のデザイナーによる企画展「INTO THE STONE」を同日より開催します。

2026年10月2日(金)3日(土)内覧会を開催
オープンに先立ち、建築・デザイン・アート・メディア関係者を対象とした内覧会を実施いたします。施設見学に加え、企画展参加デザイナーによるプレゼンテーショントークも予定しています。
日時:2026年10月2日(金)3日(土) 13:00~16:00
会場:茨城県笠間市稲田3888-4 【LOGISTICS】
プレゼンテーショントーク:「INTO THE STONE」 14:00~15:00
登壇予定:AATISMO、DAIKI TADO、SUPER RAT
申込方法:下記フォームより事前申込をお願いいたします。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSelU923cHGRim7JkIikrwgXwNN0HWZfYI0sJOzxhja9eL5I9Q/viewform
なぜ今、石文化の拠点なのか
日本各地には長い歴史を持つ採石場が存在し、その土地固有の地質とともに独自の石文化が育まれてきました。建築やランドスケープの歴史は石とともにあり、人々は地域ごとに異なる石を用いながら文化や景観を形成してきました。
しかし現在、国内で使用される石材の多くは海外産となり、日本各地の採石場や加工産業は減少傾向にあります。石は私たちの暮らしの中に存在しながら、その背景にある産地や技術、文化に触れる機会は少なくなっています。
LOGISTICSは、そのような時代に日本の石文化をあらためて見つめ直すために企画されました。
石を単なる建築材料として捉えるのではなく、長い地球の歴史を内包した自然資源であり、地域文化を伝える媒体として再認識すること。
そしてその価値を建築家、デザイナー、地域住民、次世代へ継承していくことが施設の目的です。
日本有数の白御影石産地「稲田」
LOGISTICSが位置する笠間市稲田は、日本有数の白御影石産地として知られています。施設の背後には現在も稼働する採石場が広がり、日本の石文化の原風景ともいえる環境が残されています。


巨大な花崗岩の岩体が露出する風景は、この土地ならではの景観であり、来場者は展示作品だけではなく石が生まれる土地そのものを体験することができます。これは都市部のギャラリーにはないLOGISTICS独自の価値です。
「石を運ぶ場所」から「石について考える場所」へ
LOGISTICSという名称は、現代的な意味での物流だけではなく、その語源である「兵站(ロジスティクス)」の考え方から着想を得ています。
石という物質を運ぶ場所から、石という情報、石に宿る文化、石が持つ記憶、を未来へ運ぶ場所へ。
実際に使用されていた物流倉庫を改修しながら、学び、体験し、対話するための文化施設として再生しました。

空間デザインは飯島直樹氏
施設の空間デザインは、数多くの商業施設や文化施設を手掛ける飯島直樹氏が担当しました。
既存倉庫の構造を活かしながら、ホワイトキューブの開放性と日本的な空間感覚を融合。日本各地の石を展示空間そのものに取り込みながら、石と向き合うための静かな環境をつくり上げています。

石のアーカイブでありライブラリー

LOGISTICSは展示施設であると同時に、日本各地の石材を収集・保存・発信するアーカイブ施設でもあります。
来場者は石材サンプルや仕上げ見本を実際に手に取りながら、産地ごとの違いや特徴を体感できます。また建築家やデザイナーにとっては、新しい素材との出会いの場として機能します。
●デザイン・設計
飯島直樹氏
武蔵野美術大学工芸工業デザイン専攻卒業。スーパーポテトにおいてバー・ラジオ、OLD NEW、無印良品青山などを手がけた後、1985年に飯島直樹デザイン室を開設。世界の中で独自の展開を遂げる、1960年代末以降の日本のインテリアデザインの最前線に立った。様々な用途に応じた「空間の身のこなしを発見する」アプローチにより、THE WALL、伊丹十三邸、内儀屋、5Sニューヨーク、blupondソウル、ほぼ日刊イトイ新聞事務所、PMOオフィスビル、工学院大学ラーニングコモンズ、ショールームSTONESなど、国内外の空間デザインに携わる。著書に『飯島直樹のデザイン「カズイスチカ」臨床記録1985-2010』(2010年)など。
開館記念展「INTO THE STONE」2026年10月5日より、開館記念展「INTO THE STONE」を開催します。
参加デザイナーは、AATISMO・DAIKI TADO・SUPER RATの3組。
各デザイナーは日本各地の採石場や加工現場を訪れ、石そのものと向き合いながら制作を行いました。展示ではスツール、テーブル、照明、洗面ボウルなど、石という素材の新たな可能性を探求した作品群を紹介します。
展覧会タイトルの「INTO THE STONE」には、「石を理解するのではなく、石の中へ入り込むように向き合う」という意味が込められています。

AATISMO

『Hoden』
AATISMO は建築家・デザイナーである海老塚啓太、工業デザイナーの中森大樹、建築家の桝永絵理子の3人によるデザインチーム。
アートとテクノロジー、原初と未来、そして野生の思考と科学的思考の融合を図り、建築・デザイン・アートなど分野を横断した活動を通じて様々な物事の本質的価値を探求している。
DAIKI TADO
物質を取り巻く環境や、物質そのものがもつ性質を多角的に観察、実験、応用することで、「もの」の新たな意味合いや機能の掘り起こしを模索する。
また、そういった背景の中で制作されたオブジェクトを、社会や既成概念に対するひとつのシナリオとして機能させることを目的としている。
近年は、デザイン行為そのものを、ユーザーと鑑賞者のあいだを往来する未分化なツールとして捉え、多方面のプロジェクトにあたっている。
デザインコレクティブ MULTISTANDARD のメンバー。

『FACE / SCALE』
SUPER RAT

『ISSEKI SERIES-ZA』
SUPER RATは、デザイナー長澤一樹が東京で設立したデザインスタジオである。日本各地に根付く素材や文化、その背景にある歴史や風土と向き合い、本質的な価値を現代の視点から読み解いている。
工芸技法や意匠を表面的に引用するのではなく、素材の物性や地域に受け継がれてきた技術、職人の知恵をデザインへと再構築し、プロダクト、家具、空間へ展開する。
文化を保存する対象としてではなく、時代とともに新たな意味と価値を獲得し続けるものとして捉え、地域文化を現代社会へ接続し、その継承と発展を目指して国内外で活動している。
松下産業が目指す未来
松下産業株式会社は1939年創業の石材専門企業です。天然石の調達、加工、販売、施工、メンテナンスを一貫して手掛けるとともに、東京・大阪・福岡・仙台にショールーム「STONES」を展開し、本社ビル内には石のライブラリー空間「STONES lab」を開設するなど、石文化の発信活動を続けてきました。LOGISTICSは、その活動をさらに発展させる新たな拠点です。
採石場の麓という場所性を活かしながら、展示 研究 出版 交流 デザインプロジェクトを通じて、日本の石文化を国内外へ発信していきます。

施設概要
施設名:LOGISTICS
所在地:茨城県笠間市稲田3888-4
オープン日:2026年10月5日(月)
用途:ギャラリー
面積:180m2
空間デザイン:飯島直樹デザイン室(IIJIMA DESIGN)
企画・運営:松下産業株式会社
開館記念展概要
展覧会名:INTO THE STONE
会期:2026年10月5日(月)~
参加デザイナー:AATISMO + DAIKI TADO + SUPER RAT
キュレーター:飯島直樹
企画・制作:松下産業株式会社
【会社概要】
会社名:松下産業株式会社
所在地:東京都新宿区西新宿7-2-12
代表者:百田貴宏
設立:1939年11月
URL:https://www.mts-kk.co.jp/
事業内容:石材の調達、製品加工、販売、施工、メンテナンス