10年ぶりに優勝を果たした日本出身力士として、今大注目の大関・琴奨菊の出身地といえば、福岡県柳川市。県の南部に位置する水郷で、毎年120万人以上の観光客が訪れる一大観光地でもある。
雲龍型土俵入りの元祖である第10代大横綱・雲龍も、なんと同市出身。他にも“詩聖・北原白秋の故郷“としても有名。
そんな柳川市でこの時期盛んに見かけるのが「さげもん」。「さげもん」とは、縁起の良い鶴やウサギ、ひよこ、這い人形などの布細工と、鮮やかな糸で巻き上げた「柳川毬」を組み合わせたもので、初節句に子どもの健やかな成長を願い、雛段と一緒に色とりどりに飾りつけるのが習わしだそう。
同市ではこの度、地元の魅力を世界に発信すべく、この「さげもん」をモチーフに柳川観光の見どころ食べどころをたっぷり詰め込んだ市民参加型PRダンスムービー「SAGEMON GIRLS」を制作、2月8日より公開している。
同ムービーでは、雛人形の三人官女を擬人化したキュートな3人組「SAGEMON GIRLS」がダンスをしながら、風情豊かな「川下り」や柳川藩主立花邸「御花」、少年時代の琴奨菊思い出の相撲ドーム「雲龍の郷」、約70人が同時に入浴できる「からたち文人の足湯」などを紹介。また郷土の名産品「鰻のせいろ蒸し」や「米せんぺい」「柳川のり」などの魅力を伝えている。
とにかく一度見たら忘れられない、柳川の魅力がギュッと詰まった、見るだけもワクワクするような楽しい仕上がり。エンディングでは、市民が一丸となり圧巻のダンスを披露している。ドローン空撮とCGを駆使した、幻想的な風景も一見の価値ありと言えそう。
ポップにアレンジされた着物や髪飾りには、もちろん「さげもん」が使われており、キャッチ―でつい真似したくなる「さげもんダンス」の振付は、世界的に有名なコリオグラファーユニット「振付稼業 air:man」が手掛けている。
ここで「早速動画をチェックしてみよう!」という人に、スペシャルインフォメーションを。実はラストカットの街並みの空撮に「ことしょうぎく」という文字が小さく入っているのだが、見つけられるだろうか?また最後に出てくるカッパの言葉は逆再生にすると「おめでとう」と聞こえるのだとか。そんな仕掛けも含めて、ぜひ繰り返し楽しんでみてほしい。