高校生が3人1組のチームを組み、組写真で競い合う全国規模のフォトコンテスト、第23回「写真甲子園」が7月26日(火)~7月29日(金)にかけて開催された。
本大会は北海道の大自然を舞台に、日替わりのテーマに沿って撮影した8枚の組写真で作品を構成。撮影技術はもちろん、テーマをどうとらえて表現するかという発想力や着眼点も求められるというもの。
参加したのは、全国11ブロック527校から初戦を通過した19校(九州・沖縄ブロックの特別招待枠1校を含む)の写真部・サークル所属の高校生。北海道の大雪山国立公園一帯を舞台に4日間の競技撮影を行い、渾身の作品を披露した。
その結果、全国527校の中から見事頂点に輝いたのは、中国ブロック代表 島根県立大田高等学校。続く準優勝には、九州・沖縄ブロック代表 沖縄県立知念高等学校が選ばれた。
優勝を勝ち取った中国ブロック代表 島根県立大田高等学校は、なんと今回が初出場・初優勝。3人の選手は喜びであふれる涙を手でおさえながら登壇し、立木審査委員長としっかり握手を交わして優勝旗を受け取ったという。
同校は自然風景や動物、人物を被写体に撮影し、3日間ともモノクロームの写真で表現。「静かで美しい写真」という自分たちの持ち味を貫き通したことで、作品としての完成度の高さが評価された。
キャプテンを務めた柿田知保実さん(3年)はこの4日間を振り返り、「朝早くから歩いたり、なかなか納得いく作品が撮られず焦ったりもしたけど、最後まで諦めずに自分たちらしい写真を心掛けてよかった」とコメント。
また、本特別招待枠にて出場した「八代白百合学園高等学校」のキャプテンを務めた白石真理さん(3年)は「北海道の人の優しさや温かさを感じながら、毎日写真と向き合うことができた。熊本大丈夫?などと声をかけてくださる人が多く、北海道でも熊本のことを想っている人がたくさんいることを実感した」と語った。
審査委員長として参加した写真家の立木義浩氏は「今回の写真甲子園を通じて、写真からその地域のにおいがする“お国言葉の写真”の大切さを学んだと思うので、今後も続けてほしい」と選手たちにエールを送った。
全国の高校生が熱戦を繰り広げた「写真甲子園2016」。本戦大会結果の詳細は、オフィシャルサイト(http://syakou.jp/syakou2016/judgeresult/)から。きらめくような作品の数々をぜひチェックしてみて。