木造耐震設計事業などを手掛け、3月14日(木)にJASDAQ上場を果たしたエヌ・シー・エヌは、「耐震に関する全国意識調査」を実施。その結果を発表した。
今回行ったのは「住宅の耐震意識」と「地震への備え」に関する調査で、全国47都道府県2889名を対象にしたもの。回答率をスコア化し、各設問のスコアを合計した値をもとに“耐震県”ランキングを作成した。
その結果、上位は1位「神奈川」・2位「岩手」・3位「兵庫」・4位「宮城」・5位「青森」と、東日本大震災や阪神淡路大震災で被災した地域が多くランクインする中、関東の「神奈川」が耐震の認知・理解などを示す「住宅の耐震意識」で4位、「地震への備え」で1位と両項目で高いスコアを記録し“耐震県”総合1位に輝いた。
総務省統計局の「平成25年住宅・土地統計調査」によると、神奈川は東日本大震災による県外からの転入世帯も多く、被災経験の中でより高い耐震意識を持つ人が多くなっているのが理由の一つと考えられる。ちなみに、下位3県は45位「京都」・46位「島根」・47位「広島」という結果だった。
総合ランキングに関する設問とは別に、地震に対する意識を知るべく他の設問も投げかけてみると、「現在の住まいが耐震性能を備えているか」(※)の問いには、全体では「はい」28.9%、「いいえ」37.3%、「わからない」33.8%となり、3人に1人は耐震かどうかわからないまま住んでいることが判明した。(※)「耐震性能を備えている」とは、耐震等級1以上を有する住宅のこと
また「耐震性能を備えている」と回答した割合の高い都道府県は、総合ランキングでも上位の「兵庫」「神奈川」「宮城」となった。
日本は昔から地震が多く発生するため“自然災害大国”などと言われているが、ここ数年、近年まれに見る大きな地震のほか集中豪雨による水害などの被害が増えているので、日頃から備蓄・避難経路の確認など怠らないよう準備し、地震・災害への意識を高めよう。