長野県伊那市に拠点を持つ「やまとわ」が、日本伝統の包装材“経木(きょうぎ)”の新ブランド「信州経木Shiki」を立ち上げ、8月より同社オンラインショップで販売を開始している。
伝統的な経木は“サスティナブルな新素材”
同社がある伊那市では、民有林の中で2番目に多いアカマツが松枯れ病で次々に枯れてしまい、材木として使うことが難しくなっている。そこで同社は、枯れゆく前に新しい命を吹き込みたいとの想いから「経木」の可能性に着目した。
薬剤や添加物を使わず生木を削ってできる自然素材の“経木”は、木を読んで加工する職人の目利きと熟練の技がないと成り立たないもの。
この経木文化をもう一度復活させ、納得のいく形に仕上げるまで、約1年半もの月日がかかったという。
経木は、自然由来の調湿作用や抗菌作用、木のほのかな香りや美しい木目をもつ。日本で昔から使われてきた環境にも身体にも優しい素材でありながら、これからの暮らしを彩る“サスティナブルな新素材”ともいえる。
ブランド名「Shiki」は「敷き」「織」「四季」のこと。何かを包む風呂敷であり、何かと組み合わせて別のものを作り出す織でもあり、豊かな模様のある素材を生み出す四季でもある。木をそのまま使う心地よさを日々の中に取り入れ、経木が暮らしの中で当たり前に使われている未来を目指すブランドだ。
日々のシーンを彩る経木
おすすめの使い方の1つめは「敷く」。油や水分を吸ってくれるので、揚げ物や焼き魚の下に敷いたり、まな板の上に敷いて肉や魚を切る時にドリップがつかないように使ったりととても便利だ。
2つめは「包む」。適度な湿度を保つ調湿効果があるので、おにぎりを包めばまるでおひつに入れていたかのようなごはんを楽しめ、海苔も結露でベタベタしない。そして、食べ終わったら燃えるゴミへ。万が一森に落としてきても、土に還る。
3つめは「保存」。抗菌効果があり通気性にも優れているので、包んで保存することで菌の繁殖を抑えるともに、ドリップを適度に吸って劣化を防ぎ、味と鮮度を保つことができる。おすすめは肉と魚。冷蔵はもちろん冷凍もOK!パンを包んで冷凍すれば、乾燥を防いでパンの美味しさを保ってくれる。
4つめは「飾り」。皿の上にさらっと1枚敷いて盛り付けすると、毎日の食卓に彩りが。普段使いはもちろん、ちょっと特別な日にもぴったりだ。
大きさは<Short>24cm×15cmと、<Long>48cm×15cmの2種。ラインアップは、<20枚入り Short>480円、<20枚入 Long>650円、<50枚入り Short>930円、<50枚入 Long>1,250円(すべて税抜)となっている。