酒蔵の北川本家は、「酒造好適米」(酒米)の契約農家である丹州河北農園と8月に始めた共同施策の第2弾として、クラウドファンディング「CAMPFIRE」にて「【山田錦のお米とお酒】創業360年 京都・伏見で顔の見える酒造りと農家との取り組み」を10月5日(月)より開始した。
このプロジェクトは、新型コロナウイルスの影響による日本酒の減産・農家への酒米の発注激減・農家での「山田錦」の生産減少の悪循環を食い止めるための支援を募集するものだ。
新型コロナの影響で日本酒が減産に
プロジェクトを立ち上げた「富翁」北川本家は、江戸時代初期の1657年に創業した、京都・伏見で360年以上の酒造りの歴史を持つ老舗蔵元。
同蔵元によると、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための飲食店の休業や営業自粛から、日本酒が減産に追い込まれ、酒蔵も今季の酒米が予定通り発注できなくなっているという。
さらには、高齢化の進む農家は注文の減る「山田錦」を植えなくなり、そのうち消滅してしまうのではないかという危機に面しているのだそう。
クラウドファンディングを開始
こうした情勢を受けて、美味しい日本酒を作り続けるために、20年間の長い付き合いの中で様々な困難に立ち向かってきた両者が、今回もこの危機を一緒に乗り越えようと、クラウドファンディングを行うことを決意。
日本酒の原料米「酒造好適米」として知られ、普段は食べない「山田錦」を食してもらい、その米でできたお酒を飲みながら、この問題に関心を持ってもらおうというアイデアにより、この企画が誕生した。
リターンは日本酒や酒米のセットなど
プロジェクトのリターンには、「河北農園」で契約栽培している、農薬を極力使用せず栽培した酒米「山田錦」だけで醸造した「富翁 純米吟醸 丹州山田錦」と、河北農園が生産した「山田錦」の白米を真空包装したもののセットのほか、支援者3組限定の酒蔵見学など、3,000円~100,000円で幅広く用意。
普段は食べない「山田錦」をこの機会に多くの人に食べてもらうことで、酒造りには農家との良い関係が重要であることを知り、日本酒に対する関心を高めることを目指している。
苦境にあえぐ日本酒づくりに関わる人たちを少しでも支援する良いチャンス。興味がある人は、ぜひ「CAMPFIRE」の同プロジェクトをチェックしてみて。