福島県双葉郡大熊町の「おおくままちづくり公社」は、“復興に向けて頑張っている大熊町の姿”を日本酒で表すため、2月1日(月)~3月31日(水)の期間、READYFORにてクラウドファンディングを実施している。
被災した町が復興する姿を日本酒で表現
2011年の東日本大震災並びに福島第一原子力発電所事故により全町民が町外への避難を余儀なくされた大熊町。
今回の「大熊町日本酒プロジェクト」では、同町初となる日本酒「帰忘郷(きぼうきょう)」を開発。地元の人や被災して県内外で避難生活を続けている人、お世話になった全国の人に対し、復興に向けて頑張っている姿を“日本酒”というかたちで届け、これを長期的に継続させて大熊町の復興のシンボルとして育てていきたいという願いが込められている。
10年目の酒米実証栽培が希望の光に
同プロジェクトでは、大熊町の大川原実証田で2021年度に栽培される酒米・五百万石を活用。
会津若松市の「髙橋庄作酒造店」にて純米吟醸酒「帰忘郷」を仕込む予定だ。
2014年から2017年まで除染作業を継続し、2018年から食用米の試験栽培を3年間実施。東日本大震災から10年目を迎える2020年度に酒米の実証栽培をスタートさせた。
震災以前は農業が盛んで、山・川・海の恵みとともに生活してきた町の景色は、震災で一変してしまったが、今年度の酒米の実証栽培で、またひとつ昔の景色を取り戻した場所が増えたことは町にとって希望の光となったという。
500万円を目標にクラウドファンディング
クラウドファンディングでは、「東日本大震災から10年|大熊町の日本酒づくりを通して感謝を伝えたい」と題し、500万円を目標に支援を募る。
返礼品は、日本酒「帰忘郷」や大熊町の特産品セットなど。今後、5月に田植え・9月頃に稲刈りし、12月頃から醸造を行い、2022年2月ごろに返戻品を発送する予定だ。