国内6300館を訪ね歩いた著者・栗原祐司氏が博物館の鑑賞法を紹介した一冊『教養として知っておきたい 博物館の世界』が、誠文堂新光社より7月13日(火)に発売される。
博物館のプロが教える鑑賞法
博物館について、その鑑賞法をきちんと学んだことはあるだろうか。子供の頃から何度も博物館を訪れた経験があっても、その鑑賞法や背景の知識などは特に知らないという人も少なくないのでは?
例えば、東京国立博物館の常設展示はなんと年間延べ300回も入れ替えられているのだそう。そんな貴重な裏話から鑑賞のコツまで、博物館のプロにしてミュージアムフリークでもある著者・栗原祐司氏によるアドバイスがまとめられたのがこの『教養として知っておきたい 博物館の世界』だ。
読みやすい文体ながらも濃い内容
現在、京都国立博物館の副館長を務めている栗原祐司氏は、国内の博物館だけでも6300館訪ね歩いているマニア。裏も表も知り尽くしているからこその視点で、教養としての知識を存分に教えてくれる。
博物館法などの少々お堅い話から、展示のこだわり、企業博物館ならではの見方、仏像の魂抜きまで、「そうだったのか!」という話が散りばめられており、読みやすい文体ながらもその内容の濃さは他のガイドブックなどとは比べ物にならないほど。パネルやエレベーター、トイレなど、博物館の細部まで言及しているので、読み終わってから博物館を見る目が変わること間違いなしだ。
著者オススメの博物館20選
巻末は「厳然! ニッポンの行くべき博物館20」。北は北海道から南は沖縄まで、著者が悩んで選び抜いたオススメの博物館を20館ガイドしている。著者独自の視点で、後々まで印象に残るこだわりと特色をもった博物館をピックアップしており、多少不便な場所にある意外な博物館も掲載されているので、旅の目的地として計画するのも楽しいかもしれない。
『教養として知っておきたい 博物館の世界』は、1,760円(税込)。
旅の目的としても、独学のパートナーとしても、改めて博物館と向き合いたくなる時に読んでおきたい一冊だ。