「ギャルリーためなが」では、東京店にて3年ぶりとなる、ポール・アイズピリの展覧会を、1月29日(土)〜2月20日(日)の期間開催する。
約40点の多彩な作品を展覧
3年前に「ギャルリーためなが」は50周年を迎え、アイズピリ展はその50周年の企画展として第一弾を飾り、大変好評を博した。
アイズピリは同画廊の一代表作家のため屈指のコレクションを誇っており、今回の展覧会でも初期から晩年まで、約40点の多彩な作品を展示する。
世界中で愛されるポール・アイズピリ
バスクの家系を引く彫刻家の父とイタリア人の母のもとパリに生まれたアイズピリは、幼少期から自然に絵筆を取り始め、17歳でエコール・デ・ボザールに入学。
その後26歳でサロン・ドートンヌの会員に推挙され、1951年にはヴェネツィア・ビエンナーレのナショナル大賞を受賞するなど、若い頃よりその才能を高く評価されてきた。
作品の人気は根強く、パリ市立美術館をはじめ、ベルギー、オランダなど欧米各地の美術館に所蔵され、日本では山形美術館、ニューオータニ美術館、なかた美術館など有数の美術館に蒐集され、世界中で愛されている。
画中を飛び交うモチーフは自由さや愛そのもの
アイズピリの作品は、夢の世界だと称されることがしばしばある。“私は馬鹿げた感じのこの非現実さが大好きだ。惹かれるものがある。”そう言って、楽しげにキャンバスへと向かうアイズピリが生み出した画中を飛び交うモチーフたちは、自由さや愛そのもの。
そして90歳を超えてなお、“本からはインスピレーションをうけたくないので、私なりのやり方で表現物を創り出している。私の世界から出てきた、アイズピリの小さな動物たちを。私は幸せなことに、この手のおかげで幻想も幸福も表現することができる。”と語った。そして晩年まで意欲的に制作を続けた画家の発想をより豊かなものにしたのは、画商として契約し、半世紀以上の時をともに歩み続けた爲永清司氏だった。
爲永氏は、パリにいるときは毎日のようにアトリエへ赴き、本気になって絵の中へ入っていった。すると画家はその刺激を受けながら、溢れる創造力でにぎやかでロマンチックな世界を展開し続けたという。
生への歓びに満ち満ちて、鑑賞者を幸福感で包み込むアイズピリの作品を、この機会に楽しんでみては。
■ギャルリーためなが
住所:東京都中央区銀座7-5-4
URL:https://www.tamenaga.com/exhibitions?exhibition=exhibitions
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