日本中では目まぐるしく、日々いろんなイベントがひらかれている。「そんな日本には、どのような土地があるのだろう」と、写真家として活動している私(仁科勝介)は、“平成の大合併”時に残っていた、旧市町村をすべて巡る旅に出た。その数は2000を超える。
今回、地域や自治体、企業の取り組み、新商品などの情報を発信するニュースサイト「ストレートプレス」で、それらを紹介する機会をいただいたので、写真を添えて連載をスタートした。
「ストレートプレス」内に登場するローカルな市町村と、関係があるかもしれない。
今回は、岩手県旧山形村(久慈市)を写真とともに紹介する。
Vol.366/岩手県旧山形村(久慈市)
前日に泊まった二戸市から東へ進み、久慈市の旧山形村へ向かった。久慈市といえば海のイメージが強いけれど、旧山形村は内陸の山に囲まれた地域だ。川井川と山々に囲まれた、穏やかな時間が流れていた。それに、同じ東北地方の都道府県名でありながら、岩手県にも「山形」の地名が存在しているのだなあということにも驚かされる。「岩手県の山形です」と言われたら、一瞬どこなのだろうかと思うだろうから。
「道の駅 白樺の里やまがた」に着くと、大きな卵のモニュメントがあった。恐竜の卵かなと思ったけれど、未確認生物(UMA)「ガタゴン」の巨大な卵らしい。このガタゴンという生物は、旧山形村で発見されたという未確認生物だそうで、なるほど、鹿児島でいうネッシーのような存在かもしれないと。ただ、ネッシーは恐竜のようなイメージがあるけれど、ガタゴンのイメージが卵であるというのも、ちょっと面白いと思ったのだった。また、道の駅にはくしもちののぼりも立っていた。主には青森県や岩手県の郷土料理で、平らな丸餅に味噌などを塗って食べると。ホッとする味が地元にあるって、つくづくいいなあと思う。
(仁科勝介)
仁科勝介(Katsusuke Nishina にしなかつすけ)/かつお
写真家として活動。1996年、岡山県倉敷市生まれ。広島大学在学中に、日本の全1741の市町村を巡る。
『ふるさとの手帖』(KADOKAWA)、『環遊日本摩托車日記(翻訳|邱香凝氏)』(日出出版)をはじめ、2022年には『どこで暮らしても』(自費出版)を刊行。
旧市町村一周の旅『ふるさとの手帖』:https://katsuo247.jp
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