千葉大学大学院理学研究院 数学・情報数理学研究部門の萩原学教授と千葉大学の有志学生のチームは、クラフトビールのレシピデザインにあたり、フルーツ感・ノーブル感といった数値で表しにくい側面を数学・情報数理学的に扱う手法を開発。
この手法をもとに、学生がオリジナルのクラフトビールのレシピをデザインし、習志野市のブルワリー「むぎのいえ」の協力のもと完成させた。3月7日(月)より、同店内にて販売している。
「Chiba Dorado」が誕生
完成したビールの名前は、「Chiba Dorado 0 (チバドラドゼロ)」。エルドラドホップをふんだんに使用し、トロピカルノートのジューシーさと爽やかな苦みのあるアメリカンスタイル・ペールエールとなった。
白い泡の下には、透き通った麦わら色のボディ。ピルスナー系大麦麦芽、カラメル麦芽、そして小麦麦芽のブレンドにより、奥行きのある甘味を感じられる一杯だ。
背景とこれまでの取組み
萩原教授と千葉大学の学生たちは、2021年にクラフトビールプロジェクトを発足させ、今回がビール造り第2弾となる。
今回初めての試みとして、学生がレシピ作りにも挑戦することとし、数学・情報数理学の活用によって「香り・雰囲気」といった数値化の困難な抽象概念を視覚化することで、ビール造り未経験者でも材料を選定できる独自手法を開発したという。
この手法で初めてデザインされたレシピを、習志野市のブルワリー「むぎのいえ」の協力のもと実際に醸造することとなり、レシピを作成した学生たちは自ら仕込み作業にも参加した。
販売について
同商品は「~ならしのクラフトビール~ むぎのいえ」にて、3月7日(月)の営業より店内提供中だ。なお、無くなり次第終了となる。また、ボトル・缶などでの販売はないため注意を。
プロジェクトメンバーのコメント
法政経学部2年の吉田優芽氏は「貴重な体験をさせて頂いた醸造所のむぎのいえに感謝しています。勉強会や醸造のお手伝いを通じて、クラフトビールの奥深さを垣間見ました。私たちの活動がクラフトビールを楽しむきっかけになってくれれば嬉しいです」と話し、
大学院理学研究院、萩原学教授は、「ビールと数学を結びつける挑戦、学生達によるレシピ作りへの挑戦、クラフトビールコンテストへの挑戦、醸造所と大学による共同醸造への挑戦。様々な挑戦が形になりました。Chiba Dorado 0を通じて、千葉大学を身近に感じて頂ければ幸いです」とコメントしている。
数学・情報数理学のチカラでレシピデザインしたクラフトビール「Chiba Dorado 0」を味わってみては。
■「~ならしのクラフトビール~ むぎのいえ」
住所:習志野市谷津4-6-33 K&Y時遊館1階
HP:https://www.muginoie-beer.com/
※営業状況が記事の掲載時と異なる場合があります。ご利用時には公式HPなどで最新情報のご確認をお願いします。