「若者と社会をつなぐ」をミッションに、子ども・若者を支える育て上げネットは、交通費・通信費等の実費の負担ができない貧困・困窮状態にある若者の支援を目的とした、継続型のクラウドファンディングを4月19日(火)より開始した。同クラウドファンディングの最低寄付金額は、1,000円/月(自動決済の継続型寄付)だ。
子ども・若者を孤独・孤立化させないための支援が内閣主導で進み、全国的に支援が拡大進む現在、利用者から「交通費がキツい」という声が絶えないという。どれだけ支援機関を増やし窓口が作られても、今のままでは利用することができない子ども・若者がいる。
「実費」という見えないコスト
育て上げネットは、行政による助成金や個人・法人による寄付をもらい、多くの活動を「利用費無料」で提供している。しかし、「利用費無料」とは若者の負担がないという意味ではない。
交通費に加え、昼食代、衣類代、通信費など一般的に「実費」と呼ばれるものは、自己負担が求められているのが現状だ。本人に「働きたい」「このままではいけない」と意欲はあるのに、実費を負担できないため、支援プログラムに参加できない若者がいる。実費の負担を当事者に求めている現状が、若者と社会とのつながりを喪失させている。
収入がなくても自己負担
多くの若者は収入源がなく、「支出」がある時点で行動に移せなくなる。自己負担が難しいケースは大きく分けて「自身に収入や貯金がない」「経済的な困窮世帯で家族のサポートが期待できない」「家族関係の不和でサポートが期待できない」のケースがある。
収入源がないのに実費負担を求めている状況下では、以下の課題が実際に発生している。
利用頻度を増やせない
活動日に比例して増える実費がより負担になり、せっかくの意欲が失われてしまった。
交通費がないため片道1時間を自転車で往復
長時間の運動後でプログラムに集中できない。また悪天候にも対応できず、夏場は熱中症も心配される。
リモート支援下で通信環境が整わない
ネット回線を持っていなかったり、通信量の制限があったり、通話が不安定。
継続型クラウドファンディングのメリット
「実費」は支援プログラムの利用を決めた人がいる度に、常に発生する。「常に蓄えていること」が若者に安心感をもたらし、また、支援者も自信をもって支援をすることができる。
想定される活用方法
寄付は主に「交通費(支援機関利用・インターン等の移動)」「通信費(オンライン支援のための機器貸与)」「被服費(スーツなどの調達)」その他、利用料に含まれない利用者の支出を要求するもの等の用途で使用される。
また、支出の時期は、利用状況を鑑み適宜対応を行うとのこと。
育て上げネットのプロジェクトに賛同する人は、クラウドファンディングに参加してみては。
READYFOR:https://readyfor.jp/
プロジェクト名:貧困・困窮状態にある若者の「実費」を肩代わり!継続支援のお願い