ポプラ社より、5月9日(月)に児童向けノンフィクション「ももちゃんのピアノ 沖縄戦・ひめゆり学徒の物語」が発売された。
音楽を力にして前向きに生きる少女の姿を描く
同書は、元ひめゆり学徒隊の一員として、壮絶な沖縄戦を生き抜いた与那覇百子さんの半生をもとにしたノンフィクション作品。
戦争の残酷さを中心に描いた戦争文学は多くあるが、同書は音楽を力にして前向きに生きる少女のひたむきな姿が中心に描かれた作品だ。
今年は沖縄復帰50年という節目の年
音楽が大好きなももちゃんが「ひめゆり学園」へと進み、音楽教師の東風平(こちんだ)先生と出会う。そんななか本格的な爆撃が始まり、ももちゃんもひめゆり学徒隊の一員として負傷兵の看護に追われることになる。
戦場で3か月を過ごした後、ももちゃんは偶然に東風平先生に出会う。痩せて濡れネズミのような、弱々しい体になっている東風平先生から発せられた言葉は、ただ一言「生きろ」。
その一言で、にわかに「月光」の音色がももちゃんの中に湧き上がってくると同時に、生きる力がわいてくる、というようなあらすじだ。
今年は、沖縄復帰50年という節目の年。そんな今だからこそ、多くの子どもたちに読んで欲しい一冊だ。
■ももちゃんのピアノ 沖縄戦・ひめゆり学徒の物語
文:柴田昌平氏
絵:阿部結氏
ページ数:190ページ
定価:1650円(10%税込)
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