Boulanferme(ブーランフェルメ)は、自社の製造工程でロスとなるパンの耳をサスティナブルアルコール飲料『upcycle(アップサイクル)』として6⽉にウェブサイトで販売開始する。
パンの⽿でビールを作るプロジェクト
フードロス問題は世界が抱える大きな課題の一つとなっている。一人ひとりの努力や意識改革が必要であると同時に、それだけで済ますことが出来ない部分もある。そこでフードロス問題に取り組む一環として、変化を継続させる為には、捨てるものに新たな価値を生み出す仕組みが必要と考えた。
これまでブーランフェルメは、生産ロスをはじめ、サンドイッチ用として作られた不要なパンの⽿を飼料として近隣農家に無償提供していた。しかし「大切につくったパンを有効に活用したい」「ベーカリーが取り組むサスティナビリティとして出来ることはないか」と試行錯誤した結果、複数のクラフトビールメーカーと協同して「パンの⽿でビールを作るプロジェクト」を事業としてスタートした。
多くのベーカリーで廃棄され飼料化されるだけだったパンの⽿を、各クラフトビールメーカーの個性を活かし、downcycleではなく、新たな価値のあるupcycle beerに生まれ変わり、飲む人に笑顔を広げていきたいという。
ストーリーのある商品とエシカル消費
欧米では商品の価値と同じように、「どのような背景のもとで作られているのか」「適正な対価や労働条件のもとで生産されているか」「社会的にどのような役割を担っているのか」など、その商品がどのような過程で生産され、ストーリーに賛同することが商品を選ぶ大切な要素となっている。
日本でも徐々に浸透してきており、良いものを購入するだけでなく、そのストーリーに共感し、値段や高級感とは異なる購入動機として広がり始めている。
個性豊かなラインナップ
初回ラインナップは4種類を用意。苦味を抑え爽やかなホップの香りが豊かなペール・エール、読書をしながらゆっくりワインのように楽しむコーヒー・スタウトなど、シチュエーションや好みに合わせてバラエティー豊富だ。醸造が出来次第、順次新しい銘柄が登場する。
異業種とのコラボレーション
ベーカリーの大半が生産計画の効率化や歩留まりの圧縮、ラスクなどの再生商品の生産など、独自に製品ロスを減らす努力を行っている。
同プロジェクトではベーカリーであるブーランフェルメと、全国で活躍するクラフトビールメーカーが協同で商品作りを担っている。ブーランフェルメは企画と原材料を提供し、各クラフトビールメーカーは同じパンをもとにしたビール(発泡酒含む)をその地域の特徴、醸造家の独特な発想によって味や香りが異なる個性的な製品となって仕上がっている。
異業種が出会い、連携することで単独では考えられない可能性が広がる事業として、全国各地のクラフトビールメーカーと供給体制を構築し、幅広いニーズに応えられるラインナップの商品を順次投入していくという。
初回⽣産、醸造場として、『ナンバーナインブリュワリー』(神奈川県)、
『醸燻ビールラボ』(新潟県)、
『オリエンタルブリューイング』(石川県)が参加している。
この機会に、サスティナブルアルコール飲料『upcycle』をチェックしてみて。
upcycle公式サイト:https://upcycle-beer.com/
upcycle公式Instagram:https://www.instagram.com/upcycle_beer/