国連が2013年に昆虫食を推奨して以降、先進国を中心に昆虫食が持続可能なタンパク源として注目されている。しかし、昆虫の料理方法や昆虫の栄養成分・効果効能などは、まだまだ知られていない。
そんな中、昆虫食の輸入製造と、昆虫食を通じて食育・教育事業を行う「昆虫食のentomo(エントモ)」から、日本の昆虫食文化の最重要文献2冊を現代語訳化してタイトルを現代風にした『昆虫食のすすめ』『昆虫サプリのはじめ』が発売される。
『昆虫食のすすめ』
Amazonにて、Kindleと紙の本で発売中の『昆虫食のすすめ』は、日本の昆虫食文化の最重要文献である『食用及薬用昆虫に関する調査(三宅恒方氏、大正8年)』を初めて現代語訳化し、全国の55種類の食用昆虫と123種類の薬用昆虫(漢方)を収録している書籍。
全国で食べられてきた食用昆虫55種類の種類や調理方法、産地、方言と、123種類の薬用昆虫の種類と調合方法、用途、効果効能、方言が掲載されている。
同書を現代語訳化した松井氏は“日本全国の昆虫食の調査として、ここまでの広範囲の調査、実例を網羅している本はない。都道府県ごとに食用昆虫と薬用昆虫が纏められており、地元の食文化を理解するという点でも面白い。今回の現代語訳化にあたって、電子書籍用に横書きにした。”とコメントしている。
『昆虫サプリのはじめ』
『昆虫サプリのはじめ』は、日本の薬用昆虫の最重要文献である『昆虫本草(梅村甚太郎氏、昭和18年)』を初めて現代語訳化した書籍。日本全国の約150種類の薬用昆虫が掲載されている。
翻訳した松井氏は、“昆虫はほぼ手つかずの領域です。食品だけでなく薬としても可能性の塊です。昆虫は新薬開発の素材としても有望視されているため、医療系や漢方、薬学の関係者にとっても面白い文献だと思います。”とコメント。
日本は今でこそ昆虫食は偏見対象だが、日本もかつては「昆虫食先進国」であり、全国で昆虫を食用や漢方として使われてきたことが分かる書籍となっている。
なお『昆虫サプリのはじめ』は、近日中にAmazonにてKindleと紙の本で発売されるとのこと。
未来の昆虫食のヒントは、日本のかつての昆虫食文化の中にある!?『昆虫食のすすめ』と『昆虫サプリのはじめ』を、この機会に読んでみては。
昆虫食のentomo公式サイト:https://entomo.jp/