森を守るクリスマスリース協会は、50~100年後のこどもたちに豊かな森を残すため、森林整備で発生した枝葉でクリスマスリースを作る「森を守るクリスマスリースプロジェクト」を、10月14日(金)よりスタートした。
日本の多くの森林が少子高齢化状態に
日本の国土の7割が森林と言われているが、その半分以上が少子高齢化状態に陥っている。原因は木こりが減っていること。必要な木材を輸入に頼ったり、プラスチックなど化石燃料由来の素材の普及も原因の1つだ。
木こりは収益が得られないため、森林整備ができず、その結果、高齢の木々ばかりが成長し続け、木々を間引くこともできず、新しい苗木も植えられないまま。このように、森を守るためには「木々を伐って、使って、植えて、育てる」という循環が必要だが、木こりの減少により、この正常な循環を行うことができていない。
森の少子高齢化は人々にとっても悪影響
また、森の少子高齢化は、人々にとっても悪影響が。例えば、大気中のチリやホコリが吸収されない、地球温暖化が進む、多様な生物が生息できない、台風や積雪で木々が倒れやすくなり、土砂崩れも起こりやすい、飲み水がろ過できなくなるなどの原因になることもある。
豊かな森を守ることは、人々にとって必要不可欠なことだ。
2021年のプロジェクトは目標金額179%を達成
2021年も実施された「森を守るクリスマスリースプロジェクト」は、目標金額に対し179%で終了。反響を呼んだため、今年1月有志に有志メンバーより法人化され、10月にプロジェクトの再スタートを切った。森林整備の成果が出始めるのは、50~100年後。そのため、目先の優先度も低い事業だ。
しかし、次世代の子どもたちに豊かな森を残すためにも、同協会ができることは、森林を整備する木こりの活動や植林活動を支援したり、木材の活用の機会を作ったりすることだと考えているそう。
楽しみながら森林について学ぶきっかけを提供
「森を守るクリスマスリースプロジェクト」では、富士山麓の森林整備で発生した枝葉をクリスマスリースキットとして届け、楽しみながら森林について学ぶきっかけを提供する。
オンラインやオフラインでのワークショップも開催される。受け取った支援は、リースの材料費や配送料、植林の苗木の費用、木こりの活動支援費にあてられる。
身近なアイテムである「クリスマスリース」を楽しみながら作り、飾ることで、日本の森に想いを寄せてみては。
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プロジェクト名:50年後100年後の子供たちに豊かな森を残したい!! 2022年「森を守るクリスマスリースプロジェクト」
(佐藤ゆり)