陶器や磁器などを修復する日本の伝統的な技法である「金継ぎ」。
この度、在バチカン日本国大使館主催の日本バチカン国交樹立80周年事業の一環として、漆芸修復師・清川廣樹氏が、バチカンならびにローマ、ベネチアにて金継ぎを紹介する。
漆芸修復師・清川廣樹氏
清川氏は、50年近く社寺仏閣や木像などの文化財の修復の第一線に身を置き、江戸時代に確立した漆芸修復の技法を今に伝える数少ない職人の1人。
そんな清川氏は、2015年より広く一般に伝統技法を伝えるため、室町時代の茶の湯文化の中で誕生した漆芸修復の1つである「金継ぎ」にシフトし、現在は京都・東京で自然素材のみを使用する古典的な金継ぎを教える教室兼工房を構えている。
アジア・欧米各国でブームの「金継ぎ」
金継ぎは、破損した器に新しい美意識や価値を持たせるだけでなく、大切な器をまた日常に戻すことのできるそのサステナビリティが注目され、日本国内だけでなくアジア・欧米各国でブームが巻き起こっている。
自然素材で金継ぎ修復された器は、100年以上保つ耐久性を手に入れることができるそう。
金継ぎデモンストレーションが3都市で実施
今回のイベントは、11月21日(月)にベネディクト16世ホール(バチカン市国)で開催されたほか、11月22日(火)は、ローマ日本文化会館(イタリア)、11月24日(木)・25日(金)には、ベネチア東洋美術館(イタリア)でもデモンストレーションと講演を予定している。
デモンストレーションでは、金継ぎのプロセスを清川氏本人による実演と映像を交えて紹介するほか、金継ぎに欠かせない日本の漆、その歴史と特徴や、金継ぎの奥深い魅力について講演する。
なお、イベントは諸事情により日時・会場が予告なく変更になる場合がある。最新の情報は、漆芸舎公式サイトを確認しよう。
日本の「金継ぎ」がバチカンへ!バチカン・ローマ・ベネチアで行うデモンストレーションを、この機会にチェックしてみて。
【イベント日程・参加方法(一般)】
・11月22日(火)17:00~ ローマ日本文化会館(イタリア・ローマ)
申込先:入場無料・予約不要
・11月24日(木)12:00~ プレス懇談会(於:国立ベネチア東洋美術館 イタリア・ベネチア)
申込先:漆芸舎
・11月24日(木)15:00~ 国立ベネチア東洋美術館(イタリア・ベネチア)
・11月25日(金)15:00~ 国立ベネチア東洋美術館(イタリア・ベネチア)
申込先:美術館入館者は追加料金不要・予約推奨
漆芸舎公式サイト:https://www.heiando-kyoto.com/blog/2022/11/13/132207
(江崎貴子)