11月28日(月)、ボーンデジタルは小川 晃氏がゲーム背景に必要な知識を統合的に解説する『ゲーム背景アート~基礎設計とレベルデザイン~』を開催する。
小川 晃氏は、カナダの映像スタジオでジェネラリストとして活躍し、帰国後は国内のゲーム会社で背景アーティストとなり、現在はフリーランスとしてゲームの開発に携わっている。
ゲーム背景に必要な知識を解説するイベントが開催
ゲームにおける背景は、美術に加え体験としての側面があり、その設計をしていく際に利用される考え方をオリジナルの資料を活用して解説していく。
まずゲームレディな状態にするまでのワークフローから洞察できる部分を解説し、仕事の全体像をつかむところからはじめ、背景デザイナーが担う美術以外の要素について解説をしていく。
レベルデザイン、コンセプトアートとの歩調、処理負荷調整関連、読み込み計画とレベルデザイン、随所で出てくるバグに関する内容などをなるべく具体的な例をあげながら解説していく。
また、クオリティとコミュニケーションに必要な資料作成について、AIの背景作業への具体的な活用方法について、フォトリアルとスタイライズのメモリ調整、長期的な生産性についてなど様々なTipsも解説していく。
レベルデザイン基礎から様々な「メガネ」まで徹底解説
レベルデザイン基礎では、ゲーム背景デザインにおけるベースとしてのレベルデザインについて解説。レベルデザインと最適化では、ゲームの読み込み負荷を考慮したマップ設計について解説する。
ゲームの最適化作業については、ゲームに求められる動作速度を担保するために、データサイズの最適化を行う。不必要なデータの削除、サイズけずりなど、場合によってはクオリティを落としていき最低60FPSでスムーズに動くためのシーンに調整する。
そのほかにも、デバックの際に見ていくポイント、フォトリアルとスタイライズのメモリの合わせ方、背景デザインの計画の立て方とコンセプトアート、様々なメガネの使い方などがカリキュラムに含まれる。
レベルデザインで見る背景、色でみる背景、形状で見る背景などそれぞれの知識に基づいた分解の仕方がある。その際、デザインが成功しているかどうかを確認する場合は、ぱっと見の見た目の好き嫌いとは別でゲームに落とし込んだ時にプレイヤーの導線が成功しているか、ほかのアセットとの調和はどうかなど複数の「メガネ」をかけて総合的に確認をしていく方法を解説する。
そのほか、AIの背景業務への具体的な活用法や資料作成についてのガイドライン、ガジェット紹介、作業机の紹介、そして最後はまとめとなっている。
対象者は実務経験を持つゲームの背景アーティスト向けだが、もちろんゲームの背景アーティストを目指す学生も参加可能。講義時間は休憩を含んで180分で、アーカイブ配信あり、価格は10,000円(税抜)だ。
『ゲーム背景アート~基礎設計とレベルデザイン~』でゲーム背景に必要な知識を習得しよう。
ゲーム背景アート~基礎設計とレベルデザイン~概要:https://tutorials.cgworld.jp/con/1542
(佐藤 ひより)