湘南や横浜を拠点にレストラン事業を展開するエスプリ・デキップは、おいしく食べるだけでSDGsにつながる「サスティナブルZeroカレー」を開発・販売する。
サスティナブルZeroカレーの開発を開始
コロナの2年間ですっかりユーザーの行動様式が変わりデリバリーや中食が売上を伸ばす一方、実店舗への集客が難しくなっているという。
この冬も第8波の流行が懸念される中、平塚のフレンチレストラン「アッシュ×エムzero」ではテイクアウト弁当やお取り寄せ、卸販売商品の目玉として「サスティナブルZeroカレー」の開発に取り組み始めた。
サスティナブルZeroカレー
「サスティナブルZeroカレー」とは規格外品として畑ですてられてしまう野菜や切り落とされてしまう葉の部分、肉や魚を成形した後に出る半端部分や出汁を取った後の出汁ガラなど、これまでは食品ゴミとして廃棄されてしまっていた材料を活かし作る、フードロス0(ゼロ)を目指すカレー。
フレンチならでは進化系カレー
こだわりはカレーが大好きで料理人を目指した同店のシェフが、カレーの本場インド・パキスタン料理とは違う、フレンチならではの調理技術や繊細なスパイスの配合などを駆使した“進化系カレー”に仕上げるところだ。
未利用食材に付加価値を
「サスティナブルZeroカレー」の開発では地元生産者の余剰在庫を活用したり、これまでは価値の低かった未利用食材や、廃棄してしまっていた食材に付加価値を乗せる商品開発に挑戦する。
「サスティナブルZeroカレー」には、食べておいしいにもかかわらず、形が悪いや流通に不向き(熟しすぎ)だと言う理由で規格外になってしまったトマトや、地域で獣害として駆除されるシカやイノシシなどのジビエ肉の中でも、筋張って硬く加工に向かず、ペットフードなどにしか使われない前脚やスネ肉などを使う。
テイクアウトやお取り寄せグルメ商品としても
「サスティナブルZeroカレー」は、ミシュランにも紹介されるフレンチレストランのシェフが、ルゥのベースになる野菜の下調理や出汁などをフレンチの技法を駆使して丁寧に作り、また一般的なカレーのレシピとは違うフレンチならではの食材の掛け合わせやスパイスの配合の組み合わせの技を用いることで、よりコクと深みのあるカレーに仕立てるという。
「サスティナブルzeroカレー」はお弁当や冷凍品として販売が可能なので、拡大する“おうち時間”需要を取り込むためのテイクアウトやお取り寄せグルメ商品としても活路を見出す目論見だという。
本格カレー道場を開校
また同店では、定休日を利用してシェフがプロの技を教える「本格カレー道場」を開校。コロナ渦のおうち時間を過ごす中で料理の楽しさに目覚めた男性をターゲットに、楽しくおいしくSDGsを考える料理教室をスタート。カレーによるソーシャル・エコノミー戦略でファンを増やし、集客増を狙うという。
店として生き残りを賭け、何とか売上確保を図るための挑戦である、アッシュ×エムzeroの「サスティナブルzeroカレー」に注目してみては。
■湘南ハッピーキュイジーヌ アッシュ×エムzero
住所:神奈川県平塚市夕陽ヶ丘3-5
公式サイト:https://b-h-m.com/
(角谷良平)