宮崎県・高千穂町にある天岩戸神社では、神話の継承と“明るく暮らせる世の中に戻るように”との願いを込め、古事記・日本書紀になぞらえ、ご神体の「天岩戸」に注連縄(しめ縄)を張る「天岩戸注連縄張神事」を12月22日(木)6:40~15:00に実施する。
神話に描かれた「注連縄張り神事」
天岩戸神社では、神話に描かれた「注連縄張り神事」を伝統行事として後世に残し、高千穂町の活性化を図っていくために、2021年より毎年冬至の日に注連縄の張替えを実施。神事として伝えていくための年末の恒例行事として多くの方に親しまれている。
今回の「天岩戸注連縄張神事」も御神体の「天岩戸」に張られた注連縄が張り替えられるだけでなく、日本神話になぞらえ、国内を代表する芸術家、文化継承者が天岩戸神社に集結し、奉納を行うという大変貴重な機会となっている。
重さ20Kgの畳投げ大会が復活
また、今回は、かつて天岩戸神社で行われていた畳投げ大会が復活。畳投げ大会は、天岩戸伝説の中で、天照大御神(あまてらすおおみのかみ)が隠れた天岩戸をこじ開けた力の神様・手力男命(たぢからをのみこと)に由来する。
手力男命が投げ飛ばした岩戸は、長野県の戸隠に飛ばされ戸隠山になったと伝えられており、この岩戸を模して重さ20Kgの畳を投げその距離を競うもので、誰でも参加できる。このほか、鏑矢奉上の儀や国指定無形文化財の天岩戸神楽なども執り行われる。
芸術家や文化継承者による奉納行事
今年の御神体「注連縄張り神事」は、登山家の竹内洋岳氏と天野和明氏による注連縄の張替とともに、元ブルーハーツのドラマーとして活躍したミュージシャン・梶原徹也氏や、武道家の荒谷卓氏、舞踊家の酒井はな氏、島地保武氏、演奏家の阿部一成氏等による奉納演奏・演武・演舞が行われる。
また、西行庵円位流・花輪竹峯氏による献香献茶式や、書道家・永山玳潤氏による「奉納揮毫(ほうのうきごう)」のほか、長鳴鶏の鳴き声奉納や地元・宮崎県立高千穂高等学校弓道部による鏑矢奉献の儀も行われる。
注連縄発祥の地、天岩戸神社の「天岩戸注連縄張神事」にお参りしてみては。
■天岩戸神社
住所:宮崎県西臼杵郡高千穂町岩戸1073-1
HP:https://amanoiwato-jinja.jp
(山本えり)