ウィルドアがETIC.と連携して実施する高校生向けプログラム「ワンダリングチャレンジ for School」が、経済産業省が主催する第12回キャリア教育アワードにて優秀賞を受賞した。
優れた教育支援活動を共有するキャリア教育アワード
経済産業省が主催するキャリア教育アワードは、産業界による優れた教育支援活動の取り組みとその効果を広く社会で共有し、こうした活動を奨励・普及・促進することを目的として2010年に始まった。企業や経済団体による教育支援の取り組みを公募し、優秀と認められる事例を表彰する。
今回、「生徒がチーム単位で楽しみながら、探求型学習ができるよう工夫されている点」「教員にとっても生徒にとってもハードルが高い『総合的な探究の時間』を、両者にとって低負担で導入するためのゲーミフィケーション型プログラムとして開発された点」が評価された。
また、「プログラム参加による変容・成長を評価するルーブリックも準備され、その効果の検討もなされており、優れたキャリア形成のための取り組みである点」なども評価され、中小企業部門の優秀賞受賞に至った。
選考委員は「ミッションをクリアする『ワンダリングチャレンジ』の活動内容は、クリアすべき目標が明確で、生徒にとっても取り組みやすいと考えられる。
ゲーミフィケーションの理論的な背景に基づいたプログラムの良さを感じる。ミッションが与えられ、それをクリアするという活動の先に、生徒自身の主体的な課題発見をどのように促し、活動を発展させていくのか、理論に基づいた効果測定の検証結果と共に興味深い」とコメントしている。
キャリア発達を促す高校生向けプログラムが受賞
「ワンダリングチャレンジ for school」は高校生が3人1組のチームを組み、あらかじめ提示された様々な「ミッション」をクリアしていくゲーミフィケーション型探究プログラムだ。
米スタンフォード大学教授が提示した理論をヒントに台湾で開発されたプログラムを、ウィルドア/ETIC.が初めて日本にローカライズしたもので、2020年から現在まで約3000名の高校生が参加した。
ミッションは「冒険と挑戦」「自己発見」「繋がりの再構築」「社会参画」という4つのテーマに関連づけて設計されており、様々な体験と内省を通じてキャリア発達を促すことを目指している。
初年度の2019年度は、神奈川県において地域型のワンダリングチャレンジを87名の高校生を対象に実施。その後、三菱みらい育成財団からの助成を受け、2021年度より学校向けサービス「ワンダリングチャレンジ for school」の開発を行った。
教員にとっても生徒にとってもハードルが高い「総合的な探究」を、両者にとって低負担で導入するためのゲーミフィケーション型プログラムとして開発し、学校との連携を深め、2022年度は約2500人の高校生に探究の機会を提供したという。
高校生のキャリア発達に興味がある人は、ワンダリングチャレンジ for Schoolの取り組みをチェックしよう。
ウィルドアHP:http://willdoor.org
(佐藤 ひより)