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日本にいながらできる国際協力「絵本を届ける運動」翻訳絵本制作セットがリニューアル

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これまでの制作セット例

シャンティ国際ボランティア会(以下シャンティ)が取り組む、アジア各国へ翻訳絵本を送る「絵本を届ける運動」の制作キットが、大人から子どもまでアジアの言葉とくらしを楽しく学べる内容に、2023年からリニューアルした。

絵本を届ける運動

「絵本を届ける運動」は、1999年からシャンティが開始した取り組み。絵本が足りないアジアの国々へ、日本の絵本に現地の言葉に翻訳したシールを貼った「翻訳絵本」を届ける運動だ。

届けた翻訳絵本の数はのべ362,717冊


日本にいながら、大人から子どもまで気軽に取り組める国際協力として、多くの個人・企業・団体が参加。2021年末時点でシャンティが活動地へ届けた翻訳絵本の数は、のべ362,717冊になったそうだ。

これまでも参加した人から「知らない言語と触れる貴重な機会になった」「自分にできることは何か考える時間になった」といった声がシャンティに届くこともあり、「絵本を届ける運動」を通じてより世界や国際協力を身近に感じられる機会の創出や、異文化理解の促進を目指し、今回のリニューアルに至ったそうだ。

参加のしおりを新たに追加

リニューアル後の制作セット例

「絵本を届ける運動」に申し込むと、絵本のほか、「翻訳シール」や「あいうえお表」など、必要なものがまとまった制作セットが手元に届く。

今回のリニューアルでは、この制作セットに「参加のしおり」が新たに追加され、「参加のしおり」はつくり方だけでなく、絵本を届ける先の言葉と暮らしを学ぶことができる内容になっている。

参加のしおりの特徴

「参加のしおり」クメール語

今回のリニューアルにより追加となった「参加のしおり」の特徴を見てみよう。

「参加のしおり」では、国ごとではなく、言語ごとに学べる。世界にはあらゆる民族が生活し、それぞれの言語でコミュニケーションし、文化を継承している。シャンティは長年、目の前の人の尊厳と文化を大切にし、教育文化支援活動に取り組んできたことから、文化に色濃く関係する言語ごとにまとめられている。

また、「参加のしおり」により、言語ごとに歴史的背景や政治・経済、教育を取り巻く環境のほか、暮らしについての情報を知ることが可能だ。シャンティは、共通点や違いを見つけながら、異文化理解が促進されることを目指している。

知らない世界を知るドキドキを体験してほしい

シャンティは、厳しい環境で暮らす子どもたちにも、知らない世界を知るドキドキ、時間を忘れて夢中になる楽しさ、たくさんの物語や言葉を知る喜びに出会ってほしいと願い、「絵本を届ける運動」を行っている。

シャンティの活動に共感する人は「絵本を届ける運動」に参加してみては。

絵本を届ける運動:https://sva.or.jp/ehon/

※写真中の絵本『ぐりとぐら』作:中川李枝子氏・絵:大村百合子氏・福音館書店、『おおきなかぶ』再話:A.トルストイ氏・訳:内田莉莎子氏・画:佐藤忠良氏・福音館書店、『はらぺこあおむし』作:エリック=カール氏・訳:もりひさし氏、偕成社、『わたしのワンピース』著者:西巻茅子氏、こぐま社

(角谷良平)

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