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【広島県広島市】老舗バッグメーカーが米袋メーカーと協働し、中学校で廃材リサイクルの特別授業を実施

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1897年創業のスクールバッグメーカー、片岡商店は、広島市立楠那中学校にて「米袋の不良を優良に!カタオカ先生の不良更生特別講座」を1月16日(月)に開催する。

講座では、広島県廿日市市に営業所を持つ米袋メーカー「シコー」が、製造工程で発生する印刷不良の廃棄用米袋を提供し、片岡商店のレクチャーのもと、中学生がエコバッグにリメイクする。

ワークショップ実施の背景

片岡商店は、広島県内の約40の中学・高校に指定スクールバッグを納入する中、脱プラスチックが求められる現代において毎年大量のポリ袋で商品を包装することに抵抗感があり、他の何かに代替できないか模索していた。

シコーは、米袋の生産において印刷不良によるロスが一定数発生しており、長年これらは再利用されず廃棄されるしかなく、もったいないという悩みを抱えていた。また楠那中学校は「総合的な学習の時間」を活用しSDGs教育を実施しているものの、扱うテーマの規模感が大きく生徒自身が自分事として捉えにくいという課題があった。

片岡商店の取締役、片岡勧氏とシコー代表取締役社長、白石忠臣氏は家業の後継者同士という繋がりもあってかねてより親交があった。ある時話し合いの中でお互いの悩みを共有した際に“それならシコーの廃棄予定の米袋をバッグに改造し学校販売時に使うポリ袋の代替にできないか”という案が浮上。

これを楠那中学校の福本校長に提案したところ、SDGs教育をより生徒が自分事として実感できるものにしたいという学校側のニーズと合致すること、また福本校長の実家も米農家で米袋事情に理解があったという背景もあり、特別授業という形で実現することになったという。

先輩が後輩のために作るバッグ


今回ワークショップに使われる米袋は北広島町のあすなろブランドのもの。同社向けの米袋製造工程で発生した印刷不良は約50枚。これがちょうど楠那中学校の新一年生の人数と合致することがわかり、在校生が作るエコバッグを新一年生向けの学校販売時に保護者に配布しようということになった。


学校販売ではリコーダーや靴、体操服、バッグ、デザインセットなど保護者が持ち帰る荷物が何かと多く、一式を持ち帰るためのバッグには一定の堅牢さが必要だが、米袋は紙でできているとはいえ30kgの重さに耐えられる非常に頑丈なつくり。また一式を持ち帰った後もエコバッグとして再活用してもらうことで地元の米農家のブランド認知度向上に寄与している。

片岡商店がリメイクキットを準備

ワークショップでは図画工作が苦手な生徒も楽しめるよう、複雑な工具を使わない製造方法を片岡商店が考案、キットを準備した。当日はシコーのスタッフも参加し、生徒の皆さんが楽しく身近にSDGsを感じてもらえるようなワークショップを展開していく。

中学生がエコバッグにリメイクするワークショップ「米袋の不良を優良に!カタオカ先生の不良更生特別講座」に注目だ。

■「米袋の不良を優良に!カタオカ先生の不良更生特別講座」詳細
場所:広島市立楠那中学校
日時:2023年1月16日(月)13:20~14:20まで(5時限目)

片岡商店:https://kataoka-shouten.co.jp
シコー:http://www.siko.co.jp

(江崎貴子)

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