風光明媚な景色などで世界の宝石と言われる瀬戸内海。ここにも、「海洋プラスチックごみ問題」の波が押し寄せている。そんな中で香川県は、「海ごみのことを知り、何ができるかを考え、行動すること」へと繋げていくためのプロモーションを通じて、海ごみ対策に取り組んできた。
今回は、海ごみ対策に積極的に関わり、問題解決を推進する“かがわ海ごみリーダー”と同県の取り組みについて紹介しよう。
異なるバックグラウンドを持つリーダーたち
“かがわ海ごみリーダー”とは、県知事が委嘱する「香川県海岸漂着物対策活動推進員」の愛称。メンバーは、英会話教室の先生、ラジオDJ、神社の宮司など異なるバックグラウンドを持つ人たちだ。
メンバーは、海ごみの清掃や調査、学習会などの活動を通して、海を大切にする仲間の輪を広げ、海岸漂着物対策をさらに推進しようとしている。
このたび、メンバーの活動にスポットを当てたポスターを制作。それぞれが普段の仕事着で撮影に臨んだ。
また、メンバーが載ったリーフレットも作成され、県内の主要駅や高等学校などで掲出されたほか、県のホームぺージにて公開。海ごみ問題に関心を持ってもらえるようにと、広報・周知に取り組んでいる。
「海ごみリーダー養成講座」開催中!
同県は多くの海岸や島を有しており、海岸を美しく保つには、ビーチクリーンアップ活動などを行うボランティアの力が不可欠だ。
そこで、香川県環境管理課は、ビーチクリーンアップ活動などを企画・開催できる“かがわ海ごみリーダー”の増員を目指し、「海ごみリーダー養成講座」を開催。平成28年度から令和4年度までに93名が修了した。
日本一小さな県・香川、今後の挑戦
同県の3海岸で開催された「かがわビーチクリーンアップ2022」には、計101名が参加。“かがわ海ごみリーダー”と一緒に海岸を清掃しながら、実際に海ごみがどのような状況であるかを知り、海ごみ問題について楽しく学んだようだ。
同県は、日本で一番小さな県だからこそできる“全県域・県民みんなで”といった先進的な取り組みを続け、活発な海ごみ対策が全国に広がることを願い、これからも行政の枠にとらわれない新しいプロモーションにチャレンジしていくという。
美しい海を守るためには、海ごみの清掃活動はもちろん、生活から出るごみを少なくするなど、私たち一人ひとりができる身近なことも大切。まずは、自分にできることから始めてみよう。
香川県ホームページ「香川の海ごみ情報」:https://www.pref.kagawa.lg.jp/kankyokanri/umigomi/kfvn.html
海ごみ探検隊ホームページ:http://kagawaumigomi.jp/umigomilla/
(Higuchi)