江戸時代から続く金魚鑑賞という文化を、芸術作品“アートアクアリウム”として現代に表現する「アートアクアリウム美術館 GINZA」にて、日本で天然記念物と指定されている4種の金魚が勢揃いした。
約70種類の金魚が水槽作品の中を舞い泳ぐ
代表的な金魚から珍しい金魚までが揃い、金魚という観賞魚の美しさに触れることができる「アートアクアリウム美術館 GINZA」。
同館では、約70種類の金魚が様々な水槽作品の中を舞い泳いでいる。
天然記念物の4種の金魚が勢揃い
今回、天然記念物に指定されている4種、「土佐錦(とさきん)」「南京(なんきん)」「鉄魚(てつぎょ)」「地金(ぢきん)」が勢揃い。
「金魚コレクション」と「新金魚品評」という作品エリアで鑑賞できる。
金魚の女王「土佐錦」
1969年に天然記念物指定された「土佐錦」は、“金魚の女王”と称される、高知の天然記念物。
ドレスのように優雅にひらひら靡く、前方が反転した大きな尾が特徴だ。
アートアクアリウム美術館の家紋シルエットの金魚は、この「土佐錦」がモチーフとなっている。
上品な雰囲気を持つ「南京」
1982年に天然記念物指定された「南京」は、白く輝くボリューム感のある体と、小さな頭の組み合わせで上品な雰囲気を持つ種類。
江戸時代中期から島根県の出雲・松江地方で飼い継がれてきた地金魚で、出雲南京とも呼ばれている。
すべてのひれが特徴の「鉄魚」
1933年に天然記念物指定された「鉄魚」は、フナ型の体と、長く伸びる尾ひれなどのすべてのひれが特徴。
宮城県で発見された野生のフナと金魚の交雑種であるとされる種類だ。
白い体と赤いひれが特徴の「地金」
1958年に天然記念物指定された「地金」は、紅を差したように赤く染まった口元と、上からの鑑賞でその魅力が引き立つ、透明感のある白い体と赤いひれが特徴。江戸時代中期に作出された起源の古い種で、愛知県の天然記念物に指定されている。
いずれの金魚も、正面や横からの姿を楽しむ“横見”や、上からその美しさを眺める“上見”という本来の金魚鑑賞方法で、悠々と泳ぐ生きる芸術・金魚の美しい姿を楽しんで!
冬の企画展「燈りにきらめく冬金魚」開催中
また、「アートアクアリウム美術館 GINZA」では現在、冬の企画展「燈りにきらめく冬金魚」開催中。
栄木とされる松の木が生い茂るトンネル型の装飾“提灯リウム”や、
ツバキの花の色合いが美しい“フラワーリウム”など、今しか見ることができない冬の演出を堪能してみては。
■アートアクアリウム美術館 GINZA
住所:東京都中央区銀座4-6-16 銀座三越新館8階 ※入口は9階
入場料:WEBチケット2,300円/当日券2,400円(当日券は銀座三越新館1階にて発売)
公式HP:http://artaquarium.jp/
(佐藤ゆり)