人手不足をきっかけに「地域との出会い」をつくるマッチングサイト「おてつたび」を運営するおてつたび社は、1月30日(月)にサービス開始から4周年を迎えた。これを記念し、インフォグラフィックスを公開した。
おてつたび4周年、創業者からのメッセージ
おてつたびの創業者である永岡里菜氏は「もっと沢山の人が日本各地に気軽に出かけて、地域に入り込み、日本の愛おしいほど豊かな魅力を知るキッカケを作りたい!“おてつたび“は、そんな思いから生まれたサービスです。この4年間で、たくさんの方に支えられ、たくさんの方に、おてつたびを通じたくさんの出会いを作ってこれました。自分が作りたかった世界は間違っていなかったと改めて自信につながっています。知らない地域に行くから楽しい。何もなさそうに見える地域ほど面白い。おてつたびに行ってくれた方々が、お手伝いを通じて地域にぐっと入り込み、何か素敵な発見や経験をたくさんして、気づいたら自分にとっての特別な地域になって戻ってくる、そんな新しい旅の形を提案できれば本望です(後略)」と語る。
コロナ禍などの影響でユーザー数・事業者ともに増加
「おてつたび」は、コロナ禍で登録者が倍増し、登録ユーザー数は3万人を突破。受け入れ事業者は全国47都道府県 900事業者に拡大した。
ユーザー増加の背景としては、コロナ禍で海外渡航が制限されていた時期に「国内」に目を向ける人が増えたことや、テレワークやオンライン授業により旅をしながら仕事をしたり授業を受けたりが可能になったことが考えられる。また、都市部から地方へ移住先を探す目的で利用する方が増えたことなども考えられる。
事業者増加の背景としては、地域の人口減少や高齢化により近隣だけで人材を集めることが難しくなっていることに加え、コロナ禍で従業員数をスリム化していた宿泊事業者も多く、繁忙期だけスポット人材を確保したいというニーズにマッチしたことが考えられる。
地域の人との交流や偶然の出会いに魅力を感じて参加
同サービスは全国47都道府県、どこでも受け入れが可能だ。
参加者の6割が大学生を中心とした10代~20代だが、コロナ禍以降はフリーランスや社会人、転職活動中の人、主婦、シニア世代など幅広いバックグラウンドを持った人が参加している。
地域の人との交流や、ガイドブックにはない場所との偶然の出会いに魅力を感じて利用している人が多い。
参加者の77.5%は『行ったことない地域』で、そのうちの47.7%は『存在も知らなかった地域』を訪れ、9割以上が『地域にまた訪れたい』と回答。
「おてつたび」をきっかけに移住や結婚式を挙げる人も
福島県大熊町の「おてつたび」に参加した学生が、学生団体「おおくまWalkers」を創設した。
大熊町のさらなる交流・関係人口の創出に向けて活動している。
また、夫婦で参加した小山田夫妻は、旅館の人との出会いをきっかけに、「おてつたび」先の旅館で結婚式を挙げた。
さらに和歌山県由良町「数見農園」の「おてつたび」に参加した女性は、東京のアルバイト先に由良町のみかんを紹介。「数見農園」のみかんを使用したタルトが商品化された。また、「おてつたび」をきっかけに移住した人もいる。
同サービスは人手不足を解消するだけでなく、人との出会いや地域との出会いを創出している。出会いを通じて新たな“つながり”が生まれることも、お手伝いの一つの可能性だ。
その地域に住んではいないけれど、繁忙期だけ手伝いに行ったり、時には客として訪れたり、その地域の物を買い続ける消費者として経済を回したりする。
誰もが”好きでたまらない地域”を2~3カ所持ち、その地域と継続的に関わる関係人口を増やすことで、人口減少地域が存続できる未来をつくっていけるのではないかと同社は考えているという。
旅を通して自分の好きな地域を見つけたい人は、「おてつたび」を使ってみよう。
「おてつたび」公式サイト:https://otetsutabi.com/
(佐藤 ひより)