ピクチュア代表取締役・靍見勝氏(※)は、旧友の北澤アート代表・北澤賢一氏と共同で受注した「インフラが遮断されても文化的な生活が送れる家」を完成させた。
インフラが遮断されても文化的な生活が送れる家
靍見勝氏は宇都宮市を拠点として活動しており、東日本大震災を経験。落雷や増水などでインフラが遮断されることが多く、常にインフラが遮断されても生活ができるシステム作りを目指していた。
同氏は、薪ストーブ作家で数々の経験を積んでいる北澤賢一氏と相談しながら、宇都宮市に薪ストーブの薪の火力だけで調理できる飲食店「暖炉厨房」を開いている。
そんな中、靍見勝氏のユーザーの中で「薪ストーブを設置したい」と要望があり「インフラが遮断されても文化的な生活が送れる家」を提案しプロジェクトがスタートし、この度完成した。
薪ストーブなどを導入することで「文化的な生活を送る」
「インフラが遮断されても文化的な生活が送れる家」は、熱源は薪ストーブの薪、電気は太陽光発電、水道は地下水という徹底ぶり。ピクチュアが進めるのは、薪ストーブなどを導入することで不便を楽しむのではなく「文化的な生活を送ること」だという。
屋上には太陽光パネルが設置され充電、電気が遮断されても自動的にバッテリーに切り替わる。なお、バッテリーのみでも十分1日以上生活ができる。
温水は薪ストーブの熱を利用
水道は主に地下水を浄水して利用。温水は薪ストーブの熱を利用し、屋外の貯湯タンクに貯められる。なお、約30ℓのタンクの水は最高90度以上にもなる。貯められた温水はそのまま使わず、熱交換して屋内の温水ラインに送られる。また、上水道には接続されていない。
暖房は、北澤賢氏渾身の薪ストーブ、暖かい遠赤外線で空気を暖め家中が暖房できるほどだ。
ピクチュアは、暖房と温水は薪ストーブ、電気は太陽光発電で家のすべてのインフラを担保できるシステムの販売を開始しているので、興味のある人はチェックしてみては。
※靍(つる)の字は雨冠にフルトリに鳥
(角谷良平)