静岡県浜松市で不動産事業を運営するHAPPYROOMは、2月1日(水)に新サービス「浜松空き家管理相談センター」をリリース。
空き家の面倒ごとを丸ごと引き受ける
同社によると、急速な人口減少による空き家の増加は大きな社会問題になっており、物件の老朽化や獣害の増加、治安の悪化などの弊害を招いている。同社は、5,000円が相場と言われる空き家管理の月額費用を100円とした事業モデルを考案した。
月額100円の管理費用にて、換気と通水作業による建物内のメンテナンス、外観の目視確認による劣化や不法侵入有無のチェック、LINEを使った報告を行う。
室内作業では玄関及び窓を開放し、空気の入れ替えをした上で、水道を止めていない場合には3分間の通水処理を行い、外観の目視確認では、建物の外周をくまなく目視確認し、不法侵入の形跡や、屋根・外壁の破損が進行していないかなどを確認。庭木の剪定や雑草の除去が必要な場合は報告。郵便物があれば写真で伝え、不要なら処分も可能。
業務の効率化のため、報告はスマホアプリのLINEを利用。写真や動画を送信できるので、リアルタイムで空き家の状況把握が可能に。
オプションとして、室内の清掃や、草刈り・剪定を手配しての庭の維持管理、不用品の一括処分代行なども可能で、空き家から発生する面倒ごとを丸ごと引き受ける。
月額100円実現の秘訣は、徹底したコストダウンにある。LINE利用による効率的な報告システムや、通常業務と平行した維持管理作業にくわえ、将来的に売却や相続が必要になった際、優先的に相談してもらうべく信頼を重視している。
空き家を地域コミュニティのハブに
同サービスは、空き家管理のコストを、地域コミュニティ醸成による付加価値で埋め合わせるビジネスモデル。
同社代表の実家が空き家となり困っていたところ、耐震に影響のある柱以外は自由にリフォームしていいという条件で貸し出したところ、借主(epina代表・海老名一樹さん)が住居兼「弁当惣菜ケータリング業の拠点」としてリノベーション。
そんな実体験から、「老朽化した空き家には価値がなく、かといって壊すこともできない…」という諦めは、必ずしも正解ではないとし、適切なメンテナンスと情報公開を続けていれば、思わぬ活用方法が見つかるケースが多々あるとしている。
さらに空き家管理を通じて地域のコミュニティを活性化できれば、副次的な経済効果や信頼関係が育まれていくとも。地域密着型の不動産企業として、同社はそんな役割を担いたいと考えている。同サービスにより全国の空き家問題に一石を投じ、地域経済の潜在力を切り開く一助となり、他の地域にも同様の取り組みが広がることを目指すとしている。
空き家問題で悩んでいる人は「浜松空き家管理相談センター」を利用してみては。
浜松空き家管理相談センター:https://akiya100.com/
(さえきそうすけ)