歴史ある群馬県前橋市の産泰神社は、社紋・授与品のデザインを一新した。
母と子を取り囲む環境や価値観が日々変化している中、これからの時代の母子と家族により寄り添える神社になりたいとの思いを込めて、昨秋社紋が一新され、今春には授与品のデザインを刷新。
ブランディングデザインは、そのパイオニアでもあるエイトブランディングデザインと協働している。
新しい時代の安産・子育てに寄り添う神社へ
原始古代からの歴史を継ぐ群馬県前橋市の産泰神社は、各地にある産泰神社の総本社であり、安産・子育ての神様である「木花佐久夜毘売命(コノハナサクヤヒメノミコト)」を祭神として、何世代にも渡って母親と子ども、その家族の幸せを祈ってきた。
安産祈願、お宮参り、七五三など、折々に触れて我が子の泰らかな誕生や、健やかな成長を祈願する多くの参拝者が訪れている。
2022年よりブランディングに着手
ブランディングデザインは、エイトブランディングデザイン代表の西澤明洋氏が担当。独自のデザイン開発手法「フォーカスRPCD」により、リサーチからプランニング、コンセプト開発まで含めた、一貫性のあるブランディングデザインを数多く手掛けている。
主な仕事にクラフトビール「COEDO」、抹茶カフェ「nana’s green tea」、スキンケア「ユースキン」など。著書に『ブランディングデザインの教科書』(パイ インターナショナル)などがある。
新しい社紋
新しい社紋には、強く美しい祭神「木花佐久夜毘売命」を象徴する「桜」が描かれている。
対になった桜が花開く様子は、親子が仲良く寄り添う姿を想起させる。それらを包み込むやわらかな外型は、赤ちゃんのかたちを表しているとのころ。
祈祷への思い
産泰神社は、「泰(やす)らかに産み、育てる」という願いと共に、参拝者が神様と向き合う祈祷を大切にしているそう。
2019年に竣工した祈祷殿は、妊婦が快適に過ごせるよう配慮。諸般の事情で参拝ができない人のために郵送による祈祷も受け付けている。
また、5月より、祈祷後に近隣のレストラン「オーベルジュ音羽倶楽部」で、妊婦に優しいメニューを提供する「安産祈願ランチコース」3,000円(税込)が開始される予定だ。
新しくなった授与品
安産祈願の授与品にあしらわれた「安産祈願紋」は、安産祈願への祈りを象徴する「産」の字をかたどった祈願紋。一筆で結ばれた形には、祈りの結実を経て、親子のつながりが末長く続くようにとの願いが込められている。
社紋が可愛らしくあしらわれた「はりこ戌」や「ベビースタイ」は、産泰神社オリジナルの形状。
祈祷の授与品としてだけでなく、赤ちゃんの成長に寄り添うものに。
七五三の授与品には長寿と吉祥の象徴である鶴と亀があしらわれている。
また、祭神の神徳をいただく「このはな守」、出産後の母親の安泰と赤ちゃんの健やかな成長を願う「親子守」、子どもの健やかな成長を願う「子供守」、桃をあしらった「厄除守」、瓢箪をあしらった「子宝守」など、 お守り一つ一つのデザインに思いが込められている。
産泰神社は、出産だけでなく、女性の一生に、さらには次の世代にも寄り添い続けることを願っている。
出産を控えている妊婦の人、子育て中の人は、祈祷に訪れてみては。
■産泰神社
住所:群馬県前橋市下大屋町569
公式サイト:https://www.santai-jinja.jp/
(鈴木 京)