持続可能な森林環境を確立し、人と森林の豊かな未来を目指す日本の森林のみらいは、長野県下伊那郡松川町の「およりての森」で、植樹イベント“未来につなげるおよりての森づくり「植樹くりDAY」”を5月27日(土)に開催する。
同イベントでは、栗200本の植樹のほか、森林アドバイザーの案内による森林散策、杉の伐倒見学を実施する。
市民の憩いの森「およりての森」
「およりての森」は、平成11年に保健休養の場所として切り開かれ、人が集まる森にしたいという同団体の思いから「およりて(よってみて)の森」と名付けられた。平成25年には、科学的に森の癒し効果が得られる施設として「森林セラピー基地」の認証を受け、地域住民をはじめとした多くの人に癒しを届けてきた。
しかし昨今は、森の整備に携わるスタッフの高齢化や担い手不足により、整備が思うように進んでいないそうで、地域の方の認知度もあまり高くない。そこで「およりての森」を管理する松川町と連携し、今回のイベント開催が決定した。
新品種の栗200本の植樹する
今回のイベントでは、「ぽろたん」という新品種の栗200本の植樹のほか、長年「およりての森」の整備に携わってきた森林アドバイザーによる森林散策、枯れた杉の木の伐倒見学が行われる。
また今年の山の日である8月11日(金)には、同じく「およりての森」で森にまつわる映画の上映や、今回のイベントで伐倒した木を使用した木工体験を実施予定だ。なお、同イベントは雨天中止となり、その場合は前日に同イベントホームページにて知らせがある。
代表理事のコメント
今回のイベントを皮切りに、「およりての森」を多くの人に知ってもらい、癒しや学びを与える場として、より愛される森になってほしいという願いが込められている。
代表理事・丸山大知氏は「日本では、伐採跡地の多くが再造林されないままになっています。豊かな森を守り、後世に森林資源を残していくには植樹と管理がとても大切です。
「植えたいが植えられない、植えたが管理コストが出せない」そのような課題を解決すべく考案したのが、林業と農業のハイブリットである『栗の植樹』です。
栗は建築材としての使用だけでなく、約3年で実を収穫することができ、栗拾いなどの観光資源となったり、障がい者の雇用を生むことも可能です。現在日本では栗の多くを海外からの輸入に頼っていますが、食糧自給についても貢献ができます。
“栗”の植樹は林業問題だけでなく、福祉や農業問題をも解決する新たな植樹のモデルケースになるのではないでしょうか。」とコメントを寄せている。
同イベントは、5月20日(土)に応募が締め切られるため、参加希望の場合は注意を。
“未来につなげるおよりての森づくり「植樹くりDAY」”を通じて、日本の森のこと、身近な自然のことを考えてみるのもよさそうだ。
■“未来につなげるおよりての森づくり「植樹くりDAY」”開催概要
開催日時:5月27日(土)10:00~15:00 ※受付開始9:40
参加費:無料
集合場所:さんさんファーム森の家(池の平湖畔隣接地)
住所:長野県下伊那郡松川町大島2995
対象年齢:3歳以上 ※高校生以下は保護者同伴
募集人数:60名程度
申し込みフォーム:https://h8a.me/b6r2z
(鈴木 京)