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【兵庫県神戸市】防犯パトロール支援アプリ「パトコミュ」&メカブを活用した藻場形成の実証実験に注目

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兵庫県神戸市の取り組みを紹介。AIによる犯罪予測技術を用いた防犯パトロール支援アプリ「パトコミュ」の実証実験がスタートした情報と、廃棄していたメカブを活用した藻場形成に関する実証実験結果についてみていこう。

防犯パトロール支援アプリ「パトコミュ」を利用


兵庫県神戸市は、地域防犯活動支援策の一つとして、AIによる犯罪予測技術を用いた防犯パトロール支援アプリ「パトコミュ」のAIパトロール実証実験を、6月9日(金)より順次開始した。

■防犯パトロールに取り組む団体の協力を得て実施

神戸市は、住民を犯罪から守り安心して安全に暮らせる街づくりを目指し、「パトコミュ」の開発企業であるSingular Perturbations(シンギュラーパータベーションズ)と「AIパトロール実証実験に関する協定」を締結している。

「パトコミュ」では、同社がAIを用いた高度な犯罪予測技術により効率的な防犯パトロールルートを作成。実際に防犯パトロールに取り組む生田防犯協会、特定非営利活動法人 日本ふれパト協会(自主的なランニングを通して地域の安全安心を見守る防犯ボランティア団体)、学校法人玉田学園 神戸常盤大学の協力を得て、その使用感や有用性を検証する。

■「パトコミュ」使用方法

「パトコミュ」では、パトロールする距離を指定。必ず通過する必要がある地点を選ぶだけで、最適なパトロール経路が自動で作成される。指定した地点を通りつつ、犯罪の発生が予測される箇所を指定された距離内でなるだけ通るような経路が作成されるため、より犯罪抑止効果の高いパトロールが可能になる。


作成したルートを参考にパトロールを開始。GPSによる位置情報をもとに実際にパトロールした経路が自動で記録され、表示される。また、パトロール中に発見した「落書き」や「不法投棄」といった情報もスマートフォンで撮影して簡単に記録可能できる。こうして実施したパトロールはモバイルアプリ上で電子日報としてそのまま保存することができるのだ。


作成された電子日報はグループ内で共有。管理者はパソコンのブラウザからリアルタイムでパトロール記録をすぐに確認できる。これらの情報はクラウド上に蓄積されるため、データの分析や検索が容易になる。また、過去の複数のパトロール実績や犯罪予測データを照らし合わせて分析し、改善することで積極的な防犯パトロール業務ができる。

同実証実験の時期は8月下旬まで(協力団体により異なる)。「パトコミュ」が地域の安全を守る一助になるかもしれない。

ブルーカーボンに関する取り組みをさらに強化


また神戸市は、ブルーカーボンに関する取り組みとして、廃棄していたメカブを活用した藻場形成に関する実証実験の結果を発表した。

■ブルーカーボンに注目

神戸市は、大気中の二酸化炭素が海藻・海草などの海の生態系に吸収され、固着される炭素で、新たな二酸化炭素の吸収源として注目されているブルーカーボンの拡大について取り組んできた。2022年には、ジャパンブルーエコノミー技術研究組合(JBE)が創設・運用する「Jブルークレジット」制度において、神戸空港島におけるブルーカーボン生態系の創出活動により吸収・貯留された二酸化炭素の吸収量が認証され、民間企業等により購入された。

■結果を踏まえメカブロープの有効活用を検討


今回の実証実験では、ブルーカーボンの取り組みとして須磨浦水産研究会と連携し同研究会が実施している「早採りワカメ」株植え付オーナー制度によるワカメ収穫後、これまで廃棄していたメカブ(ワカメの胞子が蓄えられている部分)と茎が残された状態のロープ(以下:メカブロープ)を、2022年2月に須磨海づり公園内の消波ブロック等に設置。2023年3月にワカメの藻場がどの程度形成されるのかを調査する実証実験を行った。


メカブロープを設置した消波ブロック周辺で、調査測線を設けて、潜水士によるワカメの現存量を調査した。


今回の調査結果を踏まえて、神戸市では、これまで廃棄していたメカブロープの有効活用の検討を進めていくという。また、これらの藻場が大気中の二酸化炭素を吸収し、固着したブルーカーボン量をクレジット化することも検討していく予定だ。

人々や環境に関する様々な取り組みを行う神戸市に注目だ。

神戸市公式HP:https://www.city.kobe.lg.jp/

(ソルトピーチ)

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