東京汐留のカレッタ汐留にある先進映像TECH共創ラボ「EJEVAR(エジェバル)」は、歴史CG作家・中村宣夫氏とコラボレーションし、VR技術で江戸時代を体験できるイベント「江戸時空」を、9月7日(木)~15日(金)に開催する。
3DCGで蘇らせた江戸の町を体験
東京ではなく江戸と呼ばれていた時代。わずか150年前のことなのに、現在東京に江戸の面影はほとんど残っていない。
そこで、江戸を身近に感じられるよう、3DCGで江戸の町を蘇らせた。「江戸時空」では、精密再現された寛永時代の江戸城本丸御殿と日本橋、裏長屋、吉原を、EJEVARの5つのコンテンツでタイムトラベル体験することができる。
『DOME ROOM』と『VRゴーグル』では江戸城御殿内部、日本橋、裏長屋の当時の生活の様子をナレーション付きで詳しく上映。英語対応のコンテンツも視聴可能だ。
『CUBE ROOM』では、3面に投影される美しい映像を楽しめる。
『SURFACE』では、中村氏の過去の作品をスライドショーとして上映。江戸各所や江戸城4天守を上映する。
『LANTERNA』と店内サイネージでは、アートが生活の一部だった江戸時代の暮らしを、現代の最新技術で再現する。
イベント期間中、店舗内の利用はワンドリンク制となる。メニューは、飲料と江戸イベント限定のスイーツメニューを提供する。ランチやディナー向けの食事メニューはない。
江戸城御殿内部を精密再現
東京の真ん中に鎮座する皇居。そこは江戸城跡だ。高さ約58m、20階建てのビルと同じくらいの大きさがあった江戸城の天守は、1657年の明暦の大火で焼失し、町の復興を優先して再建されなかった。
今回は、徳川幕府が政治を行い、将軍が生活をした、城の中心である本丸御殿を精密再現。大名たちと謁見する大広間や黒書院・白書院がある「表向(おもてむき)」、将軍が生活や政務を行う「中奥」、正室や側室たちのための「大奥」まで、大名として江戸城に登城したかのような江戸城ツアーができる。時代劇でも有名な「松の大廊下」や大奥へと繋がる「お鈴廊下」など、話題のドラマの主人公の気分も味わえるかも。
日本橋の街並み、裏長屋や吉原遊廓の様子も楽しめる
江戸の中心地・日本橋のVRは、江戸時代後期の文化2年(1805年)頃の日本橋通りを描いた絵巻「熈代勝覧」を再現。
日本橋は、日本の目貫通りを繋ぎ、江戸の繁栄を象徴する場所。日本橋を渡ると360度ぐるりと江戸の町を見渡すことができた。
また、日本橋通りは大店が軒を連ね、大通りの真ん中には蕎麦屋などの屋台が出るなど、今とは全く違う風景が広がっていた。
日本橋通りから裏長屋に入ると庶民の生活がうかがえる。狭い長屋にたくさんの人が家族のように生活し、江戸の経済を支えていた。
吉原VRでは、吉原遊廓にあった扇屋の内部を再現。妓楼の1階はそこで働く花魁や奉公人たちの生活スペース、2階は花魁と客のスペースだ。
吉原にある妓楼は高級だったため、遊べる人は高級武士や大店の店主、大名など、ごくわずかだった。そんな吉原に行って、遊廓の妖しい雰囲気を体験できる。
「江戸時空」は、歴史を楽しく学ぶイベントとしても、新しいVR表現としても楽しめるイベント。歴史に詳しい人も歴史が苦手な人も、大人も子どもも、江戸をVRで体験してみては。
■EJEVAR
住所:東京都港区東新橋1-8-2 カレッタ汐留 キャニオンテラス3階
営業時間:11:00~21:00(L.O.20:30)
江戸時空 HP:https://ejevar.com/solution/edojiku/
中村宣夫 HP:https://nakamuranobuo.com
※同イベントは9月1日(金)〜6日(水)の開催予定だったが、8月下旬、EJEVARの来場者が新型コロナウイルスに感染したため、健康・安全面を第一に考慮し、9月7日(木)~15日(金)に変更となった。
(山本えり)