日本中では目まぐるしく、日々いろんなイベントがひらかれている。「そんな日本には、どのような土地があるのだろう」と、写真家として活動している私(仁科勝介)は、“平成の大合併”時に残っていた、旧市町村をすべて巡る旅に出た。その数は2000を超える。
今回、地域や自治体、企業の取り組み、新商品などの情報を発信するニュースサイト「ストレートプレス」で、それらを紹介する機会をいただいたので、写真を添えて連載をスタートした。
「ストレートプレス」内に登場するローカルな市町村と、関係があるかもしれない。
今回は、群馬県旧妙義町(富岡市)を写真とともに紹介する。
Vol.67/群馬県旧妙義町(富岡市)
名前の通り、旧妙義町には独特の形をした妙義山がそびえ立っている。その麓には歴史ある妙義神社が佇んでおり、石段をのぼって拝殿を目指した。石段の途中に飾られている風鈴の音が本物で、涼しげな気持ちなりながら。
妙義神社では、迂回する参道もあるけれど、江戸時代の階段がそのままの状態で残されている。一段一段が高く、さらにはでこぼこしている。しかし、江戸時代の人々からすれば当然の高さであって、なおかつ、幾万もの人々がこの参道を通ってきたのだ。石段のでこぼこも、人々の足跡によって削られ、均されている。それが人々が生きてきたということだ。たどり着いた社殿は装飾も見事で、とても清々しかった。
次回は、群馬県富岡市を写真とともに紹介予定。
(仁科勝介)
仁科勝介(Katsusuke Nishina にしなかつすけ)/かつお
写真家として活動。1996年、岡山県倉敷市生まれ。広島大学在学中に、日本の全1741の市町村を巡る。
『ふるさとの手帖』(KADOKAWA)、『環遊日本摩托車日記(翻訳|邱香凝氏)』(日出出版)をはじめ、2022年には『どこで暮らしても』(自費出版)を刊行。
旧市町村一周の旅『ふるさとの手帖』:https://katsuo247.jp
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