北海道苫小牧市と、全国各地で自動運転バスを活用した公共交通の課題解決を推進する「BOLDLY」および地方自治体の地方創生プランの策定支援における実績を持つ「山下PMC」が協力し、9月20日(水)～10月15日(日)の約1カ月間、苫小牧駅～「海の駅ぷらっとみなと市場」間で、充電式EV自動運転バスの実証運行を実施中だ。

まちの魅力発信につなげる自動運転バス

将来の人口減少・少子高齢化、中心市街地の空洞化などの影響を受け、今後の公共交通手段の維持確保に向けた検討を進めている苫小牧市。その取り組みの一環として、苫小牧市、「BOLDLY」、「山下PMC」が協力し、市民に次世代“MaaS”のテクノロジーを体験してもらうとともに、まちの魅力発信につなげることを目指して、自動運転バスの実証運行を企画・実施することとなった。

3者は、9月2日(土)～3日(日)に開催された「TOMAKOMAI MIRAI FEST 2023」において、イベント会場と周辺駐車場の間で自動運転バスの実証運行を行い、大きな反響に。今回は、期間・運行距離を拡大し、より多くの人に乗車してもらうことで、地区内回遊交通の起点となる駅前の活性化およびMaaS事業促進に向けた具体的な検証を行い、スマートシティ実現への道筋を描いていく。

設定ルートを時速約20kmでゆっくり自動走行

自動運転バスにはフランス製「ARMA」を使用し、事前に設定したルートを時速約20kmでゆっくり自動走行。車内にはオペレーターを配置するとともに、遠隔監視も行うことで、安全管理を徹底している。

車体のラッピングは「108 ART PROJECT」が企画し、ウォーカブルなまちづくりをコンセプトに、アーティスト・原游氏がデザイン。さらに、内装のデザインは苫小牧東中学校の美術部の生徒も参加し、市民が親しみやすい車体が完成した。

また、苫小牧市の自動運転バス実証事業は、国土交通省「地域公共交通確保維持改善事業費補助金(自動運転実証調査事業)」の対象事業に選ばれ、実証運行は当該補助金を使用している。

期間中、自動運転バスは乗車料無料

自動運転バスの実証運行期間は、9月20日(水)14:00〜16:00、9月21日(木)～10月15日(日)10:00～16:00で、運行ルートは、苫小牧駅前(市街地エリア)～「海の駅ぷらっとみなと市場(ウォーターフロントエリア)」間を1日5便運行。1便当たり、オペレーターを含み11人乗車可能だ。

実施内容の詳細は苫小牧市ウェブサイトにて、運行状況は苫小牧市自動運転バス実証実験LINEアカウントにて確認可能。乗車料は無料なので、気軽に自動運転バスの乗り心地を試してみては。

苫小牧市ウェブサイト：https://www.city.tomakomai.hokkaido.jp/shisei/kokyokotu/bus/zidouunten.html

※運行ダイヤは苫小牧市のウェブサイトなど公開されます。
※気候などの条件により、予告なく運休・時間を変更する場合があります。
※使用する車両の状況により、期間を短縮する可能性があります。
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(佐藤ゆり)