国際ドローン協会(IDA)が運営するIDA無人航空機教習所で学んだヤング・チャレンジド(障がいのある若者たち)の女子高校生ドローンパイロット宮崎美侑さんが、7月に、最年少で国家資格である一等無人航空機操縦士の技能証明を取得した。
技能証明を取得した背景
日本で初めて、重度の障がいを持ちドローンの国家資格である一等無人航空機操縦士の技能証明を取得した女子高校生ドローンパイロットの宮崎美侑さんは、2020年よりユニバーサル・ドローン協会が主催し、国際ドローン協会の榎本幸太郎代表理事が教えるヤング・チャレンジド向けのドローン講習会に参加して操縦の技術を高めていた。
そして、より高いレベルの操縦技術や知識を身につけるため、宮崎さんは国際ドローン協会が運営するIDAドローンスクール、同じくIDA無人航空機教習所に通っていた。
生まれつき両手が不自由な宮崎さんは、両足を使ってドローンの操縦を行うが、ハンディキャップを感じさせない上手な操縦でIDAドローンスクールを卒業、続いて実地試験、学科試験、身体検査のすべてに合格して、一等無人航空機操縦士の技能証明も取得した。
16歳での一等無人航空機操縦士の技能証明取得は最年少記録であり、また、重度の障がいを持つ人が技能証明を取得した日本初の事例でもある。
国際ドローン協会について
国際ドローン協会は、「ドローンを通じて関わる人の人生を豊かにする」ことを目的とし、空撮、薬剤散布、点検、測量、映像制作など幅広い業務に加え、座学講習会、実技演習、ドローンスクール、ドローンを使ったビジネスの促進やコンサルティングを行っている。
また、最高のクオリティを求める人を対象に、空撮や点検、測量、薬剤や粒剤の散布等、業界最前線での業務経験を生かし、豊富な実績でドローンを業務に取り入れたい企業にもサービスを提供している。
社会に貢献できるタックスペイヤーへ
ユニバーサル・ドローン協会が大切にしており、国際ドローン協会が共鳴した理念が「ヤング・チャレンジドが社会に貢献するタックスペイヤーになる」だ。ヤング・チャレンジドの中には、大人になっても自活が難しく支援団体や補助金制度の力を借りて生きている人が多く存在する。それをテクノロジーの力を使って、社会に助けてもらうのではなく、積極的に社会へ貢献し、税金を受け取るのではなく、税金を支払うタックスペイヤーになるという意味が込められている。
ヤング・チャレンジドが社会へ貢献できる人材へとなるためのツール、テクノロジーの1つがドローン。ユニバーサル・ドローン協会は、チャレンジドや様々な人々のユニバーサルな就労の機会として、ドローンとICTを活用していく。
宮崎さんが一等無人航空機操縦士の技能証明を取得したことで、ハンディキャップを抱えた人が社会に貢献する道の1つとして、今後ますますドローンが注目されそうだ。
国際ドローン協会:https://ida-drone.com/
ユニバーサル・ドローン協会:https://udra.jp/
(角谷良平)