日本中では目まぐるしく、日々いろんなイベントがひらかれている。「そんな日本には、どのような土地があるのだろう」と、写真家として活動している私(仁科勝介)は、“平成の大合併”時に残っていた、旧市町村をすべて巡る旅に出た。その数は2000を超える。
今回、地域や自治体、企業の取り組み、新商品などの情報を発信するニュースサイト「ストレートプレス」で、それらを紹介する機会をいただいたので、写真を添えて連載をスタートした。
「ストレートプレス」内に登場するローカルな市町村と、関係があるかもしれない。
今回は、群馬県旧赤城村(渋川市)を写真とともに紹介する。
Vol.92/群馬県旧赤城村(渋川市)
旧北橘村からさらに赤城山の斜面を上がり、赤城自然園へ訪れた。ただ、まだ朝7時で、営業時間の9時よりも2時間以上ある。その点は失敗してしまったのだけれど、冷え込んだ駐車場には桜の木が植えてあって、ちょうど満開を迎えていた。平野部の桜は散っているような時期である。
その後、斜面を下りながら、まちの中心部へ向かっていく。吹き下ろしの風が非常に強くて寒いわけだが、目の前には畑が広がっている。ここで畑をしていらっしゃる方がいるのだなあ、すごいと思わずにはいられなかった。
途中、コンビニに立ち寄ったときに、工場にお勤めであろうお父さんに話しかけられた。原付で岡山から来たの? がんばってね、と。やっぱり会話はいいな。さらに大きなカーブを下る。
敷島駅や赤城行政センター周辺を散策した。落ち着いたまちなみが続く。畑に黄色の花が咲き誇っていて、近づいてみると立派なキャベツたちだった。春キャベツだなあ。山の裾野にたたずむ、静かな暮らし感じた時間だった。
次回は、群馬県旧子持村(渋川市)を写真とともに紹介予定。
(仁科勝介)
仁科勝介(Katsusuke Nishina にしなかつすけ)/かつお
写真家として活動。1996年、岡山県倉敷市生まれ。広島大学在学中に、日本の全1741の市町村を巡る。
『ふるさとの手帖』(KADOKAWA)、『環遊日本摩托車日記(翻訳|邱香凝氏)』(日出出版)をはじめ、2022年には『どこで暮らしても』(自費出版)を刊行。
旧市町村一周の旅『ふるさとの手帖』:https://katsuo247.jp
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