HIECALが運営する東京・表参道の茶事体験の店「南青山 即今」にて、11月6日(月)より、開炉茶事「夕陽茶会」の懐石を再現したコースの提供がスタートする。
また、11月27日(月)には同店にて茶事勉強会も開催。茶事勉強会は、11月26日(日)に東京・三鷹市の茶室「一枝窓」でも開催される。
都会の茶室で茶事を愉しむ
「南青山 即今」は、茶道宗和流十八代の宇田川宗光氏が監修する茶事体験の店。蝋燭灯りの小間の茶室での茶道の点前や、広間でくつろぎながら味わう茶懐石を愉しめる。また、近代数寄者が亭主の趣向で新しい食材を取り入れて茶事を行ったように、洋食やカクテル、ビーガン料理等を取り入れることもできる。
茶懐石料理は、東京柿傳の初代総料理長を務めた実父が独立して営む出張茶懐石料理店「いわや」で30年以上修行した二代目、岩谷博一氏が板長を務め、菓子職人やバーテンダー、海外レストランなど様々な経歴を持つスタッフたちが腕を振るう。
開炉茶事「夕陽茶会」の料理を即今風に再現
11月は、「炉開き」や「口切り」の茶事が行われ、茶人の正月と言われており、懐石もめでたい趣向が盛り込まれる。
明治大正時代の茶会記録「東都茶会記」に紹介されている、根津嘉一郎氏が大正13年11月に開催した炉開きの茶事「夕陽茶会」。南宋時代の馬麟が絵を書いたと伝えられる東山御物の「夕陽山水図」が掛けられたことから、高橋箒庵が「夕陽茶会」と名付けたという。会記に登場する料理は炉開きに相応しく、鴨や海老など華やかな食材を用いており、11月の「南青山 即今」では「夕陽茶会」の再現料理をベースに、亥の子餅などめでたい開炉の趣向を表現する。
コースの内容は、合鴨葛打 里芋 宝蓮草 柚子、鶉寄 蓮根 黒酢ソース、刻湯葉 芝海老 黄味餡包揚 絹サヤ、亥の子餅、洋梨コンポート、即今オリジナルカクテル 深雪山など。
また、根津美術館では11月より、「きっと伝説になる」と題される北宋書画の優品を一堂に集めた特別展「北宋書画精華」が開催される。根津美術館と併せて、同じ宋時代の美術品を主題とした根津嘉一郎氏の茶会に思いを馳せてみては。
茶事の愉しみに触れられる茶事勉強会を開催
さらに、茶事の愉しみをもっと多くの人に知ってもらいたいとの思いから、11月に2つの茶事勉強会を開催する。
11月26日(日)14時からは、三鷹の茶室「一枝窓」にて、「数寄勉強会」嘯風会(茶庭のしくみ)を開催。庭師の井村幹二氏を招き、茶道宗和流十八代家元の宇田川宗光氏と「茶庭」のしくみを学ぶ。
11月27日(月)17時30分からは、「南青山 即今」にて、「茶事勉強会」一枝会(夜会の茶事)を開催。茶事の愉しさを解説付きで体験できる。講師は、茶道宗和流十八代家元の宇田川宗光氏。参加者が亭主側、客側に分かれて、茶事の流れを勉強する。
予約は、下記URLにて受付中。予約状況により、亭主側、客側など希望に添えない場合もあるそうなので、気になる人は早めに申し込もう。
南青山 即今 HP:https://www.sokkon.jp/
■数寄勉強会 嘯風会(茶庭のしくみ)
開催日時:11月26日(日)14時より2時間半程度
開催場所:一枝窓(東京都武蔵野市関前4-10-12)
参加費:4,000円
予約ページ: https://coubic.com/hiecal/757203/express?selected_slot=54925771&
■茶事勉強会 一枝会(夜会の茶事)
開催日時11月27日(月)17時30分より2時間半程度
開催場所:南青山 即今(東京都港区南青山5丁目12-4 全菓連ビルB1F)
参加費:20,000円
予約ページ: https://coubic.com/hiecal/422968/express?selected_slot=54925814&
(佐藤 ひより)