日本中では目まぐるしく、日々いろんなイベントがひらかれている。「そんな日本には、どのような土地があるのだろう」と、写真家として活動している私(仁科勝介)は、“平成の大合併”時に残っていた、旧市町村をすべて巡る旅に出た。その数は2000を超える。
今回、地域や自治体、企業の取り組み、新商品などの情報を発信するニュースサイト「ストレートプレス」で、それらを紹介する機会をいただいたので、写真を添えて連載をスタートした。
「ストレートプレス」内に登場するローカルな市町村と、関係があるかもしれない。
今回は、千葉県旧山田町(香取市)を写真とともに紹介する。
Vol.165/千葉県旧山田町(香取市)
香取市では2006年に、4つのまちが合併している。その中でも最初に訪れたのは、旧山田町。まずは「府馬の大クス」と呼ばれる大木を見に行った。
最初にクスノキという情報を頭に入れていたから、これが大きなクスノキかあ、と驚くばかりだったが、ほんとうはタブノキだそうだ。とはいえ幹の太さには驚くばかりで、鬱蒼と葉が茂った様子はひとつの森のようでもあった。ぼくともう一組、おばさま方が見学に来ていて、木の大きさに驚きながらとても盛り上がっていた。木を見て盛り上がれる仲間って、いいなあと思う。
同じ場所に展望デッキもあり、上がってみると田園風景が広がっていた。その奥には小さな丘陵地の地形が見える。自然がそばにある空気感で、眺めていてとても気持ちがよかった。
もう一箇所、橘ふれあい公園へ訪れた。周辺は木々に囲まれながらも、景色のひらけた公園だ。そして、水辺が美しく穏やかに広がっていた。さらに食事処も併設されていて、昼食をここで食べようかと迷ったけれど、この日はまだまだ巡りたい場所が多く残っていたので、そのまま進むことにした。ここで食事を取っていたとしても、自然の景色に包まれて、心が落ち着いただろうと思う。
(仁科勝介)
仁科勝介(Katsusuke Nishina にしなかつすけ)/かつお
写真家として活動。1996年、岡山県倉敷市生まれ。広島大学在学中に、日本の全1741の市町村を巡る。
『ふるさとの手帖』(KADOKAWA)、『環遊日本摩托車日記(翻訳|邱香凝氏)』(日出出版)をはじめ、2022年には『どこで暮らしても』(自費出版)を刊行。
旧市町村一周の旅『ふるさとの手帖』:https://katsuo247.jp
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