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【東京都中野区】東京工芸大学、津波事故を題材にした映像作品『51分と13年』を公開

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東京工芸大学芸術学部は、東日本大震災時に宮城県石巻市大川小学校で起きた津波事故を題材にした映像作品『51分と13年』を公開。

地震発生から津波襲来までの51分間の出来事と事故後の行政対応を多角的に探る作品で、同大学中野キャンパス6号館地下1階ギャラリーで3月17日(日)まで展示している。

津波襲来までを映像インスタレーションで探る展示


同作品は、東日本大震災時に宮城県石巻市の大川小学校で起こった津波事故を題材としたアートプロジェクトであり、同大学芸術学部インタラクティブメディア学科の野口靖教授と、映像作家の三行英登氏の共同研究の成果だ。

彼らは、地震発生から津波襲来までの51分間に、大川小学校で何が起こったと考えられているのか、また事故後の行政対応について、報道記事や書籍など事故後十数年のあいだに蓄積された様々な資料を丹念に調べるとともに、関係者への取材を重ねてきた。

これらの調査を通して得られた「事実」をベースとしながら、独自の解釈を含む映像作品が完成した。同作品では、大川小学校事故に内在する問題について多角的な視点を提示する。

また、この取り組みは、工学部と芸術学部を有する同大学の特色ある教育研究活動の発展に寄与し、「工芸融合研究(成果公開型)」事業の一環として制作されている。


同作品は、3月2日(土)~17日(日)まで同大学中野キャンパス6号館地下1階ギャラリーで公開される。複数の映像を並置する映像インスタレーション手法を用い、場所や空間全体を通じて体験ができる。これにより、大川小学校の事故に関する多角的な視点からの社会的認識と理解を深めることが期待される。

共同研究を行った野口靖教授と三行英登氏について


野口靖氏は東京工芸大学芸術学部インタラクティブメディア学科教授。過去にも、福島第一原発事故から10年経った際に風評被害防止を目指し、放射性物質の食品影響を時間経過と共に示す地図をウェブサイトに公開した。

三行英登氏は映像作家、グラフィックデザイナー。舞台・映像・美術など様々な場で美術家や音楽家、詩人、ダンサー、研究者との共同創作を数多く行う。

2003年~2008年まで高山明氏主宰のPort Bに参加し、舞台映像や宣伝美術を担当する。2015年より河崎純氏主宰の音楽詩劇研究所に参加し、ロシア、アルメニア、トルコ、ウクライナ、カザフスタンなど国内外の公演を共同でプロデュース。

ドキュメンタリー、舞台作品の映像のほか、近年はビデオインスタレーションなど美術作品の制作も行っている。

東京工芸大学の作品に興味がある人は、中野キャンパスを訪れよう。

■「51分と13年」詳細
会場:東京工芸大学中野キャンパス、6号館地下1階ギャラリー(6B01)/東京都中野区本町2-9-5
展示期間:3月2日(土)~17日(日)
休館日:月曜日
開館時間:12時~18時
入場料:無料
作品形態:映像インスタレーション
展示施工:O.D.A
展示詳細:https://miyukihideto.myportfolio.com/op

※同展示作品には津波自体の映像は出てこないが、津波事故に関する事故現場の風景や語りによる具体的な描写が含まれる。

(佐藤 ひより)

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