日本中では目まぐるしく、日々いろんなイベントがひらかれている。「そんな日本には、どのような土地があるのだろう」と、写真家として活動している私(仁科勝介)は、“平成の大合併”時に残っていた、旧市町村をすべて巡る旅に出た。その数は2000を超える。
今回、地域や自治体、企業の取り組み、新商品などの情報を発信するニュースサイト「ストレートプレス」で、それらを紹介する機会をいただいたので、写真を添えて連載をスタートした。
「ストレートプレス」内に登場するローカルな市町村と、関係があるかもしれない。
今回は、茨城県土浦市を写真とともに紹介する。
Vol.218/茨城県土浦市
梅雨の合間に土浦市街地へやってきた。土浦市では、「亀城公園」を中心に訪れてみる。室町時代に築かれた土浦城を元に整備された公園で、園内は緑の自然も多く、陽射しを浴びて木陰がゆらゆらと揺れていて気持ちいい。日本猿がいたことも新鮮だった。そして、公園の周辺も落ち着いたまちなみが広がっており、土浦らしい気配を感じることができた。
今回、日付が重なっていないけれど、土浦市では毎年11月の第一土曜日に、「土浦全国花火競技大会」が開催されている。昨年、新潟県長岡市の「長岡まつり大花火大会」を観る機会があり、非常に大きなインパクトで感動した。また、秋田県大仙市の「花火伝統文化継承資料館」では、全国花火競技大会「大曲の花火」のみならず、土浦の花火大会についても紹介があった。日本三大花火大会に土浦の花火大会が含まれており、なおかつ「競技大会」である場は大曲と土浦、全国で2箇所しかないと。すなわち、花火師にとっての技術の見せ所であり、誇りであり、とても大切な場なのだということを知った。そうしたことに触れてから、土浦の花火大会にはいつか必ず訪れたいなあと思っている。土浦の夜空には、どんな思いが輝くのだろうと。いつかの夢だ。
(仁科勝介)
仁科勝介(Katsusuke Nishina にしなかつすけ)/かつお
写真家として活動。1996年、岡山県倉敷市生まれ。広島大学在学中に、日本の全1741の市町村を巡る。
『ふるさとの手帖』(KADOKAWA)、『環遊日本摩托車日記(翻訳|邱香凝氏)』(日出出版)をはじめ、2022年には『どこで暮らしても』(自費出版)を刊行。
旧市町村一周の旅『ふるさとの手帖』:https://katsuo247.jp
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